KOYA(マニラで子供らと遊ぶ)

庶民エリアにコミュニティスペースを作ってみた。

21世紀はコミュニティの重要性が増す

マニラで交流会Little Japanおよび庶民的なエリアでこのコミュニティKOYAを運営している独身中年です。表題にあるように僕は21世紀はコミュニティの重要性が増すと考えています。今回はザクッと日本での問題と、世界的な問題に分けて話をしたいと思う。

 

◆ 1:日本:独身中高年が増える。

今でも既に高齢化社会が問題になっていますが、更に10年、20年もたつと更にそれが進行します。加えて単に高齢者が多いだけでなく、独身の割合が高くなります。人生において重要なものは色々とあります。健康・愛・カネなど。その重要なものの中にコミュニティがあり、独身というのは家族というコミュニティがありません。また会社以外に趣味がない人や友達が少ない人も少なくありません。また友達がいても高齢ともなると友達も病死などで減っていくものです。

人は孤独になると他の重要なモノまで減らしてしまいます。寂しいからとキャバクラに行ったり、通院するのに送ってくれる人がいないと病気を我慢したりタクシーなど高額な交通手段を使ったり、また孤独に陥ると健康を害しやすい。

 

そういう状況になってから一朝一夕にコミュニティを作るのは容易ではありません。それが僕がマニラでコミュニティ作りに力を入れている理由。仲間ができ助け合い。情報交換をできる交流会。KOYAでは子供らと遊ぶことを通じて大人は子育てを学んだり子供がいないことの代替になったり様々な効果がある。またコミュニティを通じて将来自分に介護が必要になった時に相談できる候補もできます。正直なところ20年後、僕ら団塊Jrの世代が高齢者になる頃には日本は介護難民が相当でてくると僕は見ています。

 

◆ 2:世界:凄まじい格差の時代へ

話は少しそれますが僕は20世紀は貧困が減少した世紀だと考えています。多くの国が経済発展をして絶対的貧困は減ってきました。ですが21世紀は『格差が本格化する世紀』だと見ています。よく世間的には『年収200万円と年収1000万円』みたいな所得の格差が問題視されますが、より深刻なのは所得格差より資産格差の方です。ピケティの話を齧ったことがある人ならイメージしてくれるとは思いますが、世界の全資産の内で一部の金持ちが保有している割合は増えてきています。それでいて億万長者の数自体も増えてきている。18世紀くらいの極一部が大富豪という世界では問題にならなかったことがおきる。それは希少なものの値段が競り上がる。鰻が大好きなアラブの石油王がいても一部なら影響はほとんどないが、鰻を好きな金持ちが増えれば値段は上がり鰻は一般人の手の届かないものになっていく。それは他の様々な希少品でも言えるだろうと思う。

 

とりわけ僕が警戒しているのは原油価格。ウクライナあるいはイスラエル等の戦争やらで価格が今の2倍になった世界を想像してしまう。金持ちにとってはガソリンが2倍になっても電気代が2倍になってもそんなに痛くない。節約などせずガンガン飛行機にも乗る。だが一般人にとってはキツイ。とりわけ庶民層。途上国の庶民層にとっては痛手。そして原油価格の上昇は連動して物価を上げることになる。農作物などは飼料などを輸入して耕運機などの農業機械を使いトラックなどで輸送されて消費者に届く。

 

ここまでが脱線ではなあるが僕の危機意識。そこでKOYAのような形でコミュニティを強化して、できれば協力して野菜を栽培するとか、モノを共有したりすることで生活費を抑え少しはそういうのに抗えるのではないかと思う。

 

また僕は21世紀は20世紀ほど『教育が貧困を抜け出すための手段』として効果が薄くなると見ている。資産格差の問題で能力でそれを越えるのが難しくなることに加え、AIやロボットなどの技術が進み『評価される。稼ぐためのスキルレベルは上がっていく』と思っているから。

そんな中でコミュニティをどう作っていくかは大事だとやはり思っていて、とりわけ貧乏な人達の助け合いのコミュニティではなく金持ちや優秀な人達も組み込んだコミュニティにすることが大事だと思っている。ある意味で大きな家族のようなもので、家族の中には子供もいれば病気の人もいる。だが稼げておカネに余裕がある人もいる。そういうカネがある人がそのコミュニティを経済的に支え、他の人からは別の形(例えば尊敬やら)で対価を受け取る。

昔は大きな格差があっても革命やら戦争であるていどリセットされた。今は戦争で金持ちの資産が大きく減らされることも少ないし、資産において建物や工場のような壊れたら大きく毀損してしまうようなものの割合は減っている。有価証券とか。また革命なんかも起こりにくい。高度な武器などを使い、あるいは壁で隔てることで金持ちは自衛する。そういう世界においては『金持ちに喜んで助けてもらえる形』を作るしかないように思う。

 

僕は金持ちではないが、緩やかに小金持ちになるよう動いている。子供がいない僕はそれをコミュニティに徐々に注いでいきたいと思っている。