KOYA(マニラで子供らと遊ぶ)

庶民エリアにコミュニティスペースを作ってみた。

マニラの封鎖が始まった。

いよいよメトロマニラの封鎖がはじまった。

とりあえず1ヶ月間の我慢なのだが、当初はメトロマニラから外に出られないだけのつもりが、封鎖レベルが1から2になったみたいで、原則として同じエリア内の移動(用事がある場合)みたいになってしまった。

個人的には備蓄もあるし同じ敷地内に大家さん家族もいるし、自炊はしてるし、普段から半分は引きこもっているようなものなので、特に不便もないし全くといっていいほど困っていない。しいていえば観光ビザの更新だけできるか気になるくらい。

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だけど、周囲のフィリピン人達はそれなりにピンチの人達もいる。

大家さん家族はもともとオンライン英会話の講師だったり子供らもIT系でネットで仕事ができたりの率が高いから特に問題なさそうだが、庶民層の知り合いはそうもいかない。

まずたまに大家さんの家でメイドをしてるGが本業の食堂が閉鎖され失業。僕のところに週1日くらいDIYアシスタントとして来てくれてるCも本業がとりあえず1ヶ月休み。彼らのように日当で働いている人は仕事がないと給料もなくなる。まさに『NO WORK NO PAY』の世界。しかも貯蓄もあまりないので『NO MONEY NO FOOD』になってしまう。

加えてフィリピンの庶民層にとっては大家族がセーフティーネットになっている。フィリピンにも社会保険(SSSというらしい)みたいな制度はあるにはあるらしいが、個人事業で雇う食堂などであるとは思えない。政府が打ち出す支援がなかなか届きにくい層でもあるように思う。

正直なところ僕は制度に詳しくないが、失業した彼らが『国から手当がもらえるから大丈夫』って言っているのを聞いたことがない。『どうしよう・・・』ってなっている。

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とりあえずGにはコメと野菜とかを分けてP1000あげた。大家さんからも臨時で雇ってあげて欲しいと言われ、臨時でメイドをしてもらうことになった。が、翌日、ビレッジの警備員に止められ『マスクがないことに拒否された』らしい・・・と後で聞いた。少し歩くには遠いかな・・とは気になっていたが、まさかそこでダメとは思わなかった。

僕の方からマスクを届けにいこうかとも思ったが、大家さんから危ないエリアに住んでいるから行かない方がいい。マスクは市場で買えるからと言われやめた。大家さんには『もしGが来て僕がいなかったら中庭の掃除を頼んでおいて』と伝えた。とりあえず1日なら何かしらしてもらうことはある。

僕がいたらジャスミンティーをTバックに小分けしてもらったり、雨合羽に防水スプレーを振ってもらったり、ヌードルメーカーで製麺でもしてもらうかとも思っている。が、そういうのって本当に1日で終わる。それ以降あまりしてもらうことが、思い浮かばない。

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もう1人のCもそうで、彼には木工を主に手伝ってもらっているのだが、家具を作る場合に僕が大事なポイントだけしてCにヤスリがけとかペンキ塗りとかを頼むケースが多い。趣味でしているので作りかけで1週間くらい考えることもあるし、方法をかえて材料を買うまで数日放置ってこともよくある。なので週1日くらいが僕にとってはちょうどいい。

彼も約1ヶ月の失業なので、それなりに雇うことで支援はしたいが、何をしてもらえばいいのか正直こまっている。いまのところ倉庫整理みたいなこととかタスクを無理やりさがして週3日くらい合計12日くらいは何とかしたい。それ以上だと段取りとか僕の方にストレスが貯まるから、カネを貸す方を選びたい。


僕は幸いにも経済的問題はない。独身でフィリピンでほどほどの生活水準なのでお金もあんまりかからない。贅沢もそんな興味ない。だからこういう危機の時は何かしら困っている身近な人達を支援できればと思う。

ただし支援といっても少しむずかしい。集落にはまだ何人も友人・知人がいる。住人みんなを助けられる訳でもないし、あまり目立ちたくもない。また変にお金を配ってプライドを傷つけてしまったり、他の人にねだられても困る。

いまのところ漠然と思っているのがGの家族(業種的に夫婦共に失業してるだろう)は料理が上手なので10人分くらいの料理を仕事として発注するとかはありあのかな・・・って思う。

あと交通手段が限られているから集落から市場への買い出しも少し大変。集落内にお店はあるにはあるが・・。なので僕がよくいくエリアには様子をみて支援物資を届けることも考えている。ただしまだ序盤も序盤なのでまだ食べ物に困ってはいないだろう。Cに集落の様子を聞きつつ、行政が配給しても足りていない部分について検討することにする。


そうそう。この非常時において情報は大事。

僕はTwitterを主な情報源として活用している。僕の方からも役立ちそうな情報はあげているつもり。人の考え方に自分の意見をコメントすることはあるけど、意見が違っても悪意はない。原則として考え方は人それぞれでいいと思っている。

新型コロナウイルス関係の過去発言をふりかえる。

【入国拒否について】

▼ 1/28:フィリピンが武漢市の入国を拒否。前日に日本で初感染者がでたことで、日本が入国拒否される可能性に言及。

▼ 2/27:フィリピンが韓国の南部からの入国拒否。その数値から僕の一時帰国3/1-11はまだ大丈夫だと予想。

一時帰国からフィリピンに戻って来られるか? - フィリピン考察記



▼ 3/13:フィリピンがメトロマニラの封鎖を決定。3/15からの入国が不透明に。上の予想は当たったが、この決定は予想外。もちろん今までの傾向とは違う大胆な決断なので仕方がないとは思うが、結果として4日違いでセーフだったかも・・。


【検査精度について】

▼2/27・28 :偽陽性や偽陰性のことが気になって調べる。計算方法を勉強する。さらに検索すると似たような医師の記事を複数見つける。そこから更に感度・特異度の推測値から偽陽性がたくさん出ているのでは??と思う。
 

韓国の感染者数激増は幻影?? - フィリピン考察記

新型コロナウイルスの検査をしすぎてはいけないのでは?? - フィリピン考察記


▼2/29 :さらに、もし偽陽性がたくさん出ていて陽性の人達を病院に入れていけば韓国の医療崩壊するのでは??と予測。

韓国の医療崩壊 - フィリピン考察記

▼3/1 :岩田医師にTwitterで質問すると『問題は偽陰性の方』だと回答をいただく。さらに調べるとバイオ関係の専門家らしい人が『特異度はそんなに低くない』といったツイートをしているのをみかける。そこで、上の3つの記事を一時撤回(保留)・・前提が崩れたから。

特異度90%の妥当性 - フィリピン考察記


その後、NewsPickでアメリカの医師が資料を出してくれているのを見て、このPCR検査は『感度は低いが特異度は高い検査』だという情報を得る。難しいのは専門家チームらがそれらの推定値を公表していないことなのだけど、それなりに理由があるのだろう。

今のところ感度50%くらい。特異度は99%~99.9%くらいのイメージを持っている。

 

【備蓄について】

▼常時:地震や台風などの非常時に備えて缶詰などを備蓄。

▼2月:フィリピン国内での感染拡大にいちおう備えて缶詰を追加。実家にマスクに確保を頼む。フィリピンでの感染者が増えずスーパーマーケットに消毒用アルコール在庫が積み上がる。日本でのアルコール不足をうけ持ち帰れないか検討するが沢山は難しいと知り、小さなスプレータイプを8個だけ買う。

▼2月下旬:事故で怪我をする。絆創膏など予想以上に必要だとしり、日本で多めに買うことを決める。

▼3/1-11:日本に一時帰国中。フィリピンから持ってきたアルコールスプレーを周囲にあげる。コタキナバルで手に入れた布マスクをあげる。日本で確保してもらってたマスクを医療関係の仕事をしている友人にあげる。

その他:水はタンク式のため生活用水の備蓄はある。加えてポット型の浄水器があるので飲料水は問題なさそう。バッテリーから電源をとるインバーター。テントがある。僕は比較的状況を楽観的な予測をしているが、それでも悪化した時には周囲で手が届く範囲は救えるようにと備蓄してる。


【株式投資について】

▼1/27:ウイルスの感染拡大がどこまでいくのかは分からないが、影響がなかっても中立。影響があった場合は下落。しかも影響が大きかった場合は大暴落する可能性もない訳ではないと思い、株主優待と一部を除いて6割ほどを売却しキャッシュにする。

その後、ウイルスは拡大し、暴落、そして更に拡大し、大暴落・・。

▼3/11頃:暴落した銘柄を物色し、打診買い。翌日に暴落・・。今後は2週間ごとにあと3回買う方針を出したが、現在のところ日本での感染者増加スピードが緩やかになっている感じがするのことと、株価が買った後で更に下がっていることを考え、もう少し早めに買い戻そうかと検討中。

フィリピンでどの程度 感染が広がるか?

フィリピンの感染者が増え始めている。当初3人くらいだったのが10人、30人。そして今現在68人となっている。→ 最新データはこちらで。https://ncovtracker.doh.gov.ph/

マニラ在住の僕としてはフィリピンでの感染拡大は懸念材料な訳で、現在のところの見解をまとめておきたいと思う。僕の予想は4月1日時点で300人未満(ただし検査次第で2000人)という幅の広めで見てる。理由は後述するが大事なのは3点あると思う。

(追記:4/1の感染者数は2311名と僕は予想を大きく外した・・残念)

◆1:新型コロナウイルスの耐暑性

◆2:検査方針(どれだけ積極的にするか)と入院方針

◆3:途上国の庶民事情と医療体制


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たぶん重要なカギになるだろう1から話をする。

◆1:新型コロナウイルスの耐暑性

 
日本の専門家チームは『季節性の風邪と同じように暖かくなっても終息しない可能性がある』と言い出した。その根拠を彼らは示していないが、いちおう頭に留めておいたほうがいい情報だと思う。

ただ僕が見る限りこのウイルスが耐暑性を獲得している可能性はまだ低いと思う。

理由1:赤道付近の暑い国での感染拡大が限定的であること。

フィリピンもインドネシアもインドもマレーシアも大した数じゃない。もちろん検査体制の問題もあるが、特に人口の多いインドで感染が広がっていたら簡単に医療崩壊を起こしているだろう。また感染者の多いイランについて日本人は中東は砂漠とラクダの暑い国をイメージするかもしれないが、イランの緯度はだいたい九州と同じで南国ではない。

ここで大事になってくるのはシンガポール。および熱帯の国で広がるケースはどういうものかって理由。その前に『ウイルスがどれだけ熱に弱いか』と考える時に2つを分けた方がいいと思う。

A:ウイルスが宿主に寄生している場合。
体温はだいたい36度に保たれている。その温度で死ぬようならそもそも体内で増殖できないことになる。それは外気が50度を越えるような暑い日でも同じ。ウイルスは体内にいる限りは外気の暑さに怯えることはない。

B:ウイルスが宿主から出て他に感染先を求める場合。
根路銘先生によるとコロナウイルスは周囲を覆っているトゲの部分がもろく界面活性剤(要は石鹸)で洗うと壊れて死滅するらしい。また暑さにも弱い。これは旧来のコロナウイルス全般に言える特徴らしい。SARSもMARSも。

なのでAとBのケースは分けて考えたほうがいいと思う。

それを踏まえて、熱帯で感染者が出るケース。

a:他国で感染し入国後に発症。
b:国内で感染者と接触し感染(2次感染)

この場合にシンガポールなど途上国では空港のみならず空港から直行の電車、あるいはTAXIなどエアコンの効いている場所が多い。仮に途中で暑いところを通ったところでウイルスは体内では平気なので、感染を広げる段階で暑くなければ感染を拡大させられると思う。

ただしその暑いエリアと暑くないエリアの比率がどの程度かは重要。感染者の8割は感染を広げないという研究もある。それだけ感染拡大を考える上で割合は大事(ウイルスの感染力とワクチンの接種率とか)



理由2:突然変異がそんなに簡単なのか?

ウイルスもDNAタイプとRNAタイプがあり、RNAタイプは構造がシンプルでキズついても修復しないがため突然変異を起こしやすいと言われている。また感染者が増えることでも突然変異は起こりやすくなることも知られている。

ただ進化する上で環境の変化がない限りは突然変異は起きにくいはずで、例えば寒い地域で生きるシロクマがそこで暑さに強くなることは考えにくい。このウイルスにおいても寒いエリアにいる限りは暑さに強くなる必要性が乏しく、突然変異するにしても熱帯に移動したウイルスの中で・・ということになる。まだ熱帯でそれほど広がってないことを考えると、突然変異する可能性はそれほど高くないと思う。

また耐暑性が付くにしても、暑さに滅法弱い状態からいきなり全然平気に変わることは考えにくく、『以前よりは暑さに強い』といった程度の変化が生まれる方が自然だと思う。


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 (1が長くなったので2,3は軽めにしたい)
 

◆2:検査方針(どれだけ積極的にするか)と入院方針

日本は検査を控えめにし風邪の症状がある人も軽症なら自宅療養してもらい医療崩壊を防ぐことで重症者をケアするという方針を取っている。またそれが今のところ成功していると思う。その一方で韓国やイタリアではバンバンと検査をし(特にイタリアでは)医療崩壊と思われる報告も出始めている。

これは『検査をたくさんすることで状況を把握し早めに対処をする』といった一般の人が思いがちの正しさを政治家が取り入れてしまった悲劇だと思うが、フィリピンもUPやDOHで検査が拡充されようとしてる動きがある。

U.P. coronavirus test kits may be rolled out on March 16


『検査体制の拡充』それ自体はした方がいい重篤になって必要なのに検査ができないってことは避けるべきだと思うから。ただし闇雲に検査を増やすとイタリアの二の舞になりかねない。

この場合にフィリピンの感染症の専門家がどれだけ優秀で発言力があるか?ってポイントが大事で、加えて検査機関というものは総じて検査をしたがる。これを期に研究予算が増え権限が増え大勢拡充にも予算がつくというのは専門家の倫理とは別で動機としては自然だろうと思う。日本の地震研究機関が『地震は予知できません』と言わないことに似ている。

一般には検査の精度(有病率、感度、特異度)などは知られていない。

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3:途上国の庶民事情と医療体制

フィリピンが仮に日本や韓国と同等の気候であったなら、感染者はもっと深刻な広がりを見せていただろうと思う(まだ過去形にするのは早いが今のところはまだ感染者が少ない)

特に庶民層は家は小さな家に重なるように親兄弟が寝ている。仮に1人感染したら隔離は難しく、家庭内感染は極めておきやすい。しかも近所との人の出入りも多い。

感染が広がりやすい上に、医療事情は厳しく、庶民はカネがないと人工呼吸器などは望めない。平均年齢は若い国ではあるが糖尿病などの患者は多いはず。もし感染者が増えたら簡単に医療崩壊するだろう。


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それら1、2、3を見た場合に、2,3は懸念材料(マイナス要素)ではあるが、僕は1のプラス要素の方が強いと思うので、結果として感染拡大自体は国家を揺るがすようなものにはならいと思っている。それにもともと『大病を患えば死んでしまうもの』ということを自然だと受け止めることができればこのウイルスはそんなに悲観するものでもない。高齢者や持病のある弱い人が中心に死ぬので、僕は若い人もバンバン死んでいくようなタイプのウイルスの方がずっと怖い。

ただし健康被害よりも、このウイルスは経済被害の方が大きいと見ている。

スーパーマーケット以外の閉鎖を決めたイタリアなんかはモロにその典型例になってきているが、フィリピンに関してもお店の自粛などがおこれば日給で働いている庶民層が生活に行き詰まりやすくなる。もともと買い溜めをできるだけの貯蓄のない層は災害に極めて弱い。

手の届く範囲で助けられる人は助けましょう。


尚、予想は予想。僕は予測は楽観的ですがそれでも手洗いはするし食料備蓄は普段からしてる。予想によって感染者が拡大するのではなく行動によってそれが決まる。みなさんもいろんな予想があると思うが、備えるところは備えましょう。

特異度90%の妥当性

僕は連日、新型コロナウイルスに注目しています。怖いとかそういう感じではなく『好奇心』です。人がどういう反応をするのか、政治家や専門家の反応や誰の予想が正しいのかなど、心理学的にも投資家としても非常に興味深い。

"にわか" の知識でワクワクしている様子は日本ラグビーのブームに湧く観客のよう。ただし僕はラグビーにはまったく関心がありませんでした。


さて今回は今までの前提を覆す嬉しいツイートを発見したことでの再考察がテーマです。本題に入る前にあれこれと前置きをさせてください。

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僕は何度が『韓国は検査をしすぎ』っていうことと『それにより偽陽性がかなり出ているのでは??』という仮説を展開してきました。それは医大生の試験にも出てくるような計算式と、複数の医師の見解をみて、それを前提にした試算でした。

『感度70%、特異度90%』、、、それに有病率を入れる感じです。

新型コロナウイルスの検査をしすぎてはいけないのでは?? - フィリピン考察記

 

ですが、それと同時に、疑問も持っていました。
『その前提は正しいのだろうか??』・・・当然ながら僕は素人ですが、医学の分野も専門はそれぞれで、医師といえど検査においては専門性が低いと思ったことと。あの計算事態が定理といった絶対的なものではなく、推定するためのものだと思ったからです。

疑問『なぜ有病率が凄く低い時に偽陽性が出るのだろう??』

・・・なんとなくコンタミ(汚染)というのは調べていた段階で知っていました。

ただしコンタミがどのていど起こるか特異度っていうのは90%でいいのだろうか??って思ったのはこういうケースです。

『有病率が0%だった場合』・・これは誰も感染していない場合です。
でも計算上は特異度90%で計算すると、偽陽性が10%でてきます。90%は陰性で正しい。ですが、誰も感染していないのにコンタミがおこりうるかと考えると、おこりえないと思うのです。

なので、僕が感じていた疑問は・・・『実は特異度はケースバイケースで変化するのでは??』ということです。検査の熟練度とか環境でウイルスをうまく採取できなかったとかはありそうです。またミスによりコンタミはありゆるとは思うのですが、感度をあげむりやりにウイルスを探そうとしなければ偽陽性にはなりにくいのではないか??と薄々おもっていました。

そして2日ほど経過して、最初の仮説と同じ論理展開の医師やらを見つけ、僕は自説の信憑性は高いのでは??という思いを少し強くしていたときにこのツイートを見つけました。


 
プロフィールを見ると学生時代は強電系??で今は通信の仕事をしている若者みたいです。僕はプロフィールは参考にはしますが、絶対視はしません。大事なのは論理として考察に値するかどうか。

僕には彼の一連のツイートを理解できませんでしたが、今まで『前提にしていた特異度90%』というものの信頼度が見事に崩されたと思ったのでした。

僕は何が正しいのかはわかりません。ですが、計算や前提は常に間違っていないかチェックする必要があると思っています。そして分からないものは分からないという状態で考えるべきだと思っています。

そんな訳で僕は今までの前提からくる仮説の信頼度を下げます。

表現としては・・『おそらく韓国での感染者で本当の感染者は1/4~1/5である』から
『検査精度が分からないが、精度によっては最悪の場合は感染者の多くが偽陽性である可能性も否定できない』という感じに修正します。

実際の特異度はおそらく誰にも分からない。おそらくは検査のプロが議論して推定していくような部分だろうと思う。日本の感染症対策チームも感度や特異度については推定ですら公表していません。

いままで紹介してきた医師らも、いままでの傾向から試算してきた訳で、計算上は間違ってはいません。単に前提となるものが分からないから結果を間違う可能性があるということです。

そんな訳で発言を修正した訳ですが、他の部分については同じ意見を持っています。

『韓国は検査をしすぎ』であったり『感染者を病院に集めるのは悪手』だといった意見です。

それらも様々な意見があり、僕はいろんな人の意見を聞いて自分の考えることもありえます。僕は自説にこだわる気はありません。専門家でもないのでその辺にプライドがありません。単に何が正しいのか。それを追い求めて考察するのが好きな感じです。



韓国の医療崩壊

(3/1 追記:この仮説の前提になる特異度90% が疑義が出たので撤回します。また岩田医師も偽陽性の問題は今のところないと言っているので信じます) ただし関連した部分に関して。


前回の記事で 『検査しすぎることで大量の偽陽性が生まれる』という仮説を書いた。

新型コロナウイルスの検査をしすぎてはいけないのでは?? - フィリピン考察記

 
今回は『韓国の医療崩壊』が現実的になってきたという記事を元に、その先を考察したいと思う。本題は後半(少し前置きの前半が長くなることをお断りしておく)

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僕の記事は医師のクルーズ船試算を元にして、その計算式(有病率とか感度・特異度など)をにわか勉強し韓国にあてはめて試算したものなのだが、それより先に『偽陽性の問題点』について、警鐘をならす医師をTwitterで見つけた。

室月淳@集英社新書「出生前診断の現場から」17日発売 (@junmurot) | Twitter


僕の見解と一致して驚いた。そしてRTがそれなりにされている割に『それは間違っている』という指摘も見当たらなかった。TV番組に出ていた上医師はTwitterで陽性適中率の計算を間違い。医師や医大生やらからかなりのツッコミがされている。

上 昌広 on Twitter: "新型コロナウイルスのpcrの陽性的中率の議論。私は風邪患者の2割程度は新型コロナウイルスだと考えています。感度7割、特異度9割で陽性的中立は8割です。何が問題なのかな?"


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 さて、検査方針ですが国によって違うのですが、日本と韓国で正反対なのは以前にお話した。韓国は『検査をドンドンとして感染者を見つる』というのを重視し、日本は『検査はあまりせず初期症状の人は自宅療養をしてもらい、重症者をケアするためにも医療崩壊をおこさせない方針』

そして韓国でその医療崩壊が現実のものとなりつつある。それがこの記事。

news.livedoor.com


どんな内容かというと、韓国は感染者を入院隔離する方針らしく、感染者約1000名の約半数が入院。残りが入院待機中らしい。それによって病床不足に陥っている。専門家チームが症状の軽い人は自宅療養をさせようと提案しているが・・・との内容。

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その記事と『大勢の偽陽性がいる(って仮説)』を当てはめる。当然ながら本当の感染者もいる訳で院内感染が起きやすい状況。家庭内感染もありうるがこのクラスになると院内感染の方がずっとおこりやすい。しかも偽陽性っていうのは本当は感染していない人達のことで、次々に本当の感染者になっていく


しかも韓国はドライブスルー検査とかもしている。大邸以外にも大量の偽陽性を生み出していると思う(仮説が正しいなら) そうすればこのカオスは方針を変更するまで韓国全土に広がる。


問題は2つ

1:初期症状の人達を自宅ではなく病院に入れようとしてる。
2:そもそも有病率が低い人達をドンドン検査してること。

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仮説を間接的に裏付けることになるのが『韓国の大邸以外の地域での感染者数』とその増加スピード。みなさんも今後の増加スピードに注目していて欲しい。

大邸の宗教施設のように感染症においては感染を一気に広げてしまうスーパースプレッダー(以下SS)と呼ばれる人が出てきてしまうことは知られている。というか出てくるのは普通で、それをSSと呼ぶようにした感じ。

今後韓国各地でドンドンと感染者数が増えていった場合は、他の国の増加傾向と明らかに違うことになりSSがそこら中にいないと説明がつかない。もちろん同じような環境で感染者数が同じくらいいるとしたら北京市であろうがソウル市であろうが、同じような増加にならないと不自然だ(ここでは北京とソウルが同じ環境だという気はない)

『韓国のウイルスだけ感染力が強いってことはありえない』 ※突然変異でもない限り。


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少し脱線する。

『軽症者への検査』を重視していないのは日本だけではない。アメリカもそうだろうと思う。していたらそう報道されるはず・・。

アメリカの報道では例えば『(カリフォルニア州)新型コロナウイルスの検査で33人の陽性反応を確認したと発表しました。また、州内で8400人以上を経過観察の対象としていますが、検査キットが足りず、アメリカの疾病対策センター(CDC)に協力を仰いでいることも明らかにしました

https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3916956.html

CDCって専門機関があり予算も桁違いなはず・・検査が必要ならガンガンと進めてるはず(これは単なる僕の憶測ですが) 少なくとも現状として全米で検査がそれなりに進んでいるという報道はない(はず) ここも僕の憶測部分なのですが中国も感染者数の増加が減った。検査数も明らかになっていないが検査をドンドンしていればもっと情報が漏れてきても良さそうなものをって思う。

中国も感染者数の増加が減った。ウイルスは際限なく相乗的に増えるのではなくピークアウトするのは普通だが、人口2000万人を越える北京市で感染者数が300人から400人に増える速度がゆるやかっていうのは僕には感染が緩やかになるには早すぎるって思う。例え政府が統制しているとしても。でないと湖北省の6万人超の説明がつかない・・・。もちろん何か別の要因があるのかもしれないが、1つは院内感染が広がったってこともあるだろうが、もう1つは検査方針がかわったのだろうと僕はみています。

憶測が多すぎて申し訳ないが(一般人なので裏を取るのがとても大変なんです・・その分だけ内容は割り引いて見てください。素人の憶測記事と・・・できればプロによって検証されていってほしい)


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さて憶測ついでに、上で書いた2点の問題点『1初期症状の入院で院内感染』・『2検査のし過ぎ』から『X:韓国各地で感染者数が更に激増』という結論を出した訳だが、その先も予測してみようと思う。ここまでくると最初の仮説が正しかったとしても当たるか下がるかもしれないが、一応・・・ここからは政局のおはなし。

もともと朴槿恵さんのSARS対応などを批判していた文大統領。その違いを強調するために与党側からも早々と楽観論が出ていたらしい。それが一転。感染者数が増え、巨大なブーメランとして返ってきた。当然ながらここでリーダーシップが見せたい大統領は『ガンガン検査』と指示を出す。当然ながらそれを止めようとした感染症のプロも中にはいただろうが伝わらず(あくまで憶測です)

そして韓国全土で感染者数が激増・・・ただでさ危機対応はどう動いたって政府は批判されるが、他国の対応や専門家の反応などから『あれっ!検査しすぎってヤバいんでは??』とかそういうことが明らかになってくる。更に『偽陽性の人達の院内感染』や『医療崩壊によって重症者の致死率が上がる』なんかが重なると、とても政権はもたない。それどころか判断ミスが明らかになると国民の怒りが、投獄や暗殺あるいは自殺というルートまでいきかねないと思う。

ちなみにもう1つ不安要素は『通貨危機』・・・もともと韓国ウォンは日本との通貨スワップを解消してから『通貨の売りを浴びせられる可能性』が指摘されていた。ヘッジファンドにしてみればこのタイミングはどう映っているのだろう・・。
 

米ゴールドマンが「韓国ウォン暴落」の衝撃予測 人民元安に巻き込まれ…:イザ!


僕は文大統領が嫌いではない。考え方は違うところがあるが、韓国国民のことを考えている大統領だと思う。ただ『検査精度の問題点』とかが一般イメージの範囲外だったこと。僕ら仮説『大量の偽陽性が生まれている』というのが正しいとすれば、結果として凄まじい被害がでる。その責任を取らされることになってしまう気がしてならない。

僕は彼の判断自体は普通だと思う。日本でも多くの人が検査の問題に目がいっていない。医師ですら陽性適中率について関心度が低く、検査拡充を呼掛けているのだから・・・。

という訳で仮説を元にした推測でした。

あくまで僕は素人なので、内容を鵜呑みにしないで欲しい。

新型コロナウイルスの検査をしすぎてはいけないのでは??

(3/1 追記:この仮説の前提になる特異度90% が疑義が出たので撤回します。また岩田医師も偽陽性の問題は今のところないと言っているので信じます。)

(世の中は分からないことばかり、それがオモシロイ今日このごろ)

前回は韓国の感染者数の激増の背景に検査のしすぎによる偽陽性がかなり入っているのでは?? って記事を書いた。

manisen.hatenablog.com


僕は素人なので、できれば感染症のプロとかせめてウイルス検査の感度とか特異度を理解している医師などに、その仮説が『どのていどありえるのか?』聞いてみたいと思っているのだが、なかなか反応が薄い。


今回はもう少し踏み込んでみたい。どういったケースにどの程度の偽陽性が出るのか?を示してみたい。前回と同様、素人のにわか勉強による仮説なのでそのまま信じないように。またデマだと叩かないで欲しい。間違ってたら根拠を出して優しく教えて下さいな。


ちまたでは『検査をしすぎてはいけない』といわれていたりする。

 

その理由の1つは『初期症状で検査をすることで医療リソースを食う』ということだが、それは今回のテーマではない。また検査の問題として『偽陰性の問題』もある。これは感染しているにも関わらず陰性と出るケースで、それにより隔離されず感染が広がったりするような問題だがそれも扱わない。

扱うのは『偽陽性の幻の感染者を生み出してしまう』という点。

僕と同じ論理好きの人には割にオモシロイ計算なので、少し面倒かとは思うが、興味のある人は、『ウイルスの検査で、感度・特異度・有病率・陽性的中率・陰性的中率を勉強してもらいたい。下記リンクとか分かりやすい。

www.cresco.co.jp

 

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まぁややっこしいことを勉強したくない人の為に、100人を検査した場合に、どれだけ偽陽性が出るかを出したい。有病率は母集団の中にその感染してる人がいる割合。100人中10人いたら10%、1人なら1%。簡単ですよね。感度は感染している人をどのくらいちゃんと陽性だとできるか。特異度は逆に感染していない人をどれくらいちゃんと陰性とできるかです。詳しくは上のリンクで勉強して。

感度も特異度も精度を表すものだから、高い方がいい。理想は100%。両方とも100%なら検査の結果を疑う必要がなく気楽な話。ですが実際の検査精度はそんなに高くない。専門家の試算をいくつかみたのだが、例えば仲田洋美医師は中国などのデータから『感度40%~70%、特異度90%』として試算しているし、五本木クリニックの先生は記事にて精度が世間が思っているより低いことを示す為に『偽陽性や偽陰性を共に高めの95%』として試算している。

https://minerva-clinic.or.jp/blog/king-of-fake-lie-of-the-medical-doctors-on-air/
https://www.gohongi-clinic.com/k_blog/3873/

あともう『有病率』を加えた3点を入れて、計算する。計算はここを利用させてもらった。

検査結果における陽性的中率と陰性的中率(有病率指定) - 高精度計算サイト


次はいよいよ計算。

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▼ A:有病率40%の場合
例えば実際に症状が出ていて医師が『通常の肺炎ではないゾ!』って検査する場合は、そのくらいを見積もってもいいかもしれない。有病率40%なので感染者は100人中40人いる。

A-1 :感度70%、特異度90%だとすると・・。
= 陽性的中率82.3% 、陰性的中率81.8%  なかなかの数字。 

A-2 :感度95%、特異度95%だとすると・・。

= 陽性的中率92.6% 、陰性的中率96.6%  さらに良い数字。 

 

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▼ B:有病率20%の場合
例えばクルーズ船の場合は3500名くらいいて700名くらいが感染したとされる。実際にはその数字は偽陽性とかを含んだ数字なので正確ではないのだが、仮にそのくらいの人数が感染していた場合は、有病率20%のケースとしてイメージしてもらえばいいと思う(感染者は100人中20人いる)

B-1 :感度70%、特異度90%だとすると・・。
= 陽性的中率63.6% 、陰性的中率92.3% と陰性の診断結果はそれなりに信じられるが陽性という結果がでても3人に1人は本当は感染してないないことを意味する。

B-2 :感度95%、特異度95%だとすると・・。

= 陽性的中率82.6% 、陰性的中率98.7% さすがに上より精度が良いので的中率は高い。


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さてここからが面白くなってくる。

▼ C:有病率5%の場合
韓国では宗教団体で集団感染が発生し、さらに20万人の信者を見つけ出して全員検査するとガンガンと検査を勧めている。例えば最初の集会で有病率が20%だったとして、信者が各地に散って、最初の集会などに参加していない信者を含め検査した場合、実際に感染している人は相当に少ないと思われる。本当は0.1%とかにしたいのだが仮に5%としてみる(感染者は100人中5人いる)

C-1 :感度70%、特異度90%だとすると・・。
= 陽性的中率26.9% 、陰性的中率98.2% となる。もともと感染していない人が多いので陰性って僕があてずっぽうで言ったとしても95%の確率で当たる。問題は陽性適中率の方。これは陽性とでた人で実際に感染しているのはわずか26.9%しかいないという意味で、100人の検査をしたら実際には5人しか感染していないのに感染者数は13人と出ることになる。

もしこのレベルの有病率の人達にこの精度の検査をガンガンやっていくと、1万人検査すると500人の感染者がいるところを、1300人の感染者がいるかのような結果が出てしまう。僕はこれでも十分にパニックをおこす要素だと思うが、実際には疑わしい人にガンガンと検査をしているのだから実際の有病率は更に低いものと思う。

あなたが医師だとして、患者さんから『どうしてもコロナウイルスが心配なんです』って言われて検査してあげることが出来るとして、結果が陽性だったら何を言ってあげますか?

医師X「結果が出ました。残念ながらあなたは陽性でした。でも感染していない確率の方がずっと高いので安心してください』って言います?? 逆に逆に陰性だという結果が出たとして、「良かったですね陰性でした。でも、わずか1.8%ですが検査精度の問題で感染しているかもしれません」って言います。

『それともその事は言いませんか??』・・・それって誠実ですか??


C-2 :感度95%、特異度95%だとすると・・。

= 陽性的中率50% 、陰性的中率99.7%  陰性適中率は問題ない。が、やはりこれだけ精度が高いとされる検査でも、陽性っていう結果は1/2しか信じられません。それで信じられるといえるのだろうか・・・。


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最後もう1つ踏み込んでみます。

▼D:有病率0.1%の場合

例えば新型コロナウイルスの震源地とされる武漢市、それのある湖北省では感染者がだいたい6.5万人いるとされています。相当な数です。ですが、湖北省の人口って5800万人いる訳で、それらの人をランダムで並べ、ボールを投げて感染者に当たる確率。というか有病率って、だいたい0.11%です。もっとも実際の感染者数はその数十倍とかって言われていますからその有病率はあてにならないのですが、例えば北京とかどうでしょう??感染者数(公表値)で約400人。仮に実際の人数がその50倍いると仮定しても、感染者数は2万人です。人口2000万人。人口の0.1%の有病率となります。当然ながら人口1億2700万人いる日本では感染者数としては200名弱です。検査があまりされていないので例えば100倍の感染者がいるとしても2万人、クルーズ船は検査がだいたいされているので100倍する訳にいきません(そもそも乗客を大きく超過してしまいます) なので、有病率0.1%くらいになります。

※あくまで試算なので、仮に『実際の感染者数は公表されている1000倍いるんだ!』って人は有病率1%として計算してみてください。


D-1 :感度70%、特異度90%だとすると・・。
= 陽性的中率0.69% 、陰性的中率99.96%  もう検査の意味が全くないと僕は思う。なんせ陽性って結果がでても99%以上が実際には感染していない陰性なのですから・・・。

D-2 :感度95%、特異度95%だとすると・・。

= 陽性的中率1.86% 、陰性的中率99.99%  精度が比較的良いとされるケースでも陽性の結果はまったく信じられない値となります。



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(素人の僕的な)結論としては

◆1:新型コロナウイルの感染がそれなりに疑われるケースでないと検査しても無意味。

 ◆2:有病率が低いのでガンガンと検査すると、そのほとんどが偽陽性。

・・・という訳で僕は前回の記事のように、検査をドンドンとしている韓国やおそらくイタリアでも、偽陽性がかなり含まれていると疑っている訳です。

ちなみに中国はおそらく検査を絞っています。そして僕は日本の方針を支持しています。それは『医療リソースを守る』ってことだけではなく、検査を必要以上にすると、無用に感染者数を増やしパニックを起こすと思うからです。

世論がどう思おうが、マスコミがどう騒ごうが、現代の医学では上のような検査精度であろうと専門家が考えていて、科学的に考えるとそういう結論になるのだろうと僕は考えています。

ただし素人の試算ですので、鵜呑みにせず、ご自分でも調べて見てください。特にジャーナリストは感染症のプロに、上のようなことを聞いてみてください。僕も仮説が当たっていることは望んでいますが、仮にそれがトンチンカンな間違いであっても、複数の専門家から指摘され、納得できることを望んでいます。


(追記:8/28) 『陽性の人は陽性と考えていい』と宮坂医師は言っている。また実は岩田医師にもTwitterで軽く聞いてみたのだが『偽陰性が問題』だと回答をくれた。僕はこの記事の計算自体は間違っていないと思っているのだが、感度や特異度ってもっと条件によって違ったりして偽陽性ってそんなに多くないのかな??と不思議になってきた。専門家にちゃんと聞いてみたい。

新型肺炎「日本は感染症と公衆衛生のリテラシーを高めよう」免疫学の大家がPCR論争に苦言(木村正人) - 個人 - Yahoo!ニュース



韓国の感染者数激増は幻影??

(3/1 追記:この仮説の前提になる特異度90% が疑義が出たので撤回します。また岩田医師も偽陽性の問題は今のところないと言っているので信じます。)


今回はフィリピンとは何の関係もない。ウイルスの割に恐ろしい話をしたい。

割に突拍子もないことを言うので外れていたらバカだと笑って欲しいし、素人の言うことだから気にせず、プロがあらためて同じような検証をしたらそっちを信じて欲しい。



まず『検査の精度』の話をしよう。新型コロナウイルスに関して感度の高い人は『検査の精度』に問題があることは薄々気がついている。『偽陽性』とかいう言葉も一般に聞かれる言葉だが、検査をして本当は陰性(感染していない)にも関わらず陽性(つまり感染している)といった結果が出てしまうこと。


(▼▼▼▼▼▼▼▼ 以下 少し、ややこしい話、飛ばしてもらってOK・・・▼▼▼▼▼▼▼▼)

X:感染している。感染していない。

Y:検査で陽性とでる。陰性と出る。

の2軸、4パターンがあり、感染している人の中で陽性と出る率を『感度』という。感染していない人の中で陰性と出る率を『特異度』という。あと陽性的中率と陰性適中率っていうのもあるが省略。

新型コロナウイルスのPCR検査では感度40%(未確認情報で70%)、特異度90%と言われる。


新型コロナウイルス|テレビ出演医師たちの虚言を暴く | 神宮外苑ミネルバクリニック


(▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ いったんややこしい話おわり ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲)


上のリンクによると、ダイアモンドプリンセス号の例でいくと、より精度が高い数値を当てはめたとして、約3500名を検査した中で検査で陽性と出た人が約500名。それを今の検査精度で割り出すと・・・。

◆A:検査で陽性ってでて感染していたって人が175名。これは正解。
◆B:検査で陽性ってでたけど実は感染していなかったって人が325名。←ここ重要。
 これは偽陽性って言われるケースで『無症状感染』なんて言われるのは実は本当に感染していなかった可能性はそれなりに高い。

◆C:検査で陰性って出たけど、実は感染していた。75名。
 これは陰性と出るので帰宅したりするのだが、実は感染しているので後で発症して再検査で陽性と出たりしやすいケース。

◆D:検査で陰性ってでて、本当に感染していない人。2925名。
 圧倒的に多いのはこの人達。


だが、実際と違う結果がでるBとCはその後の対応に悪影響を与える。陰性と出て感染していれば(C)『私 陰性だったから大丈夫』と友達と食事したり感染を広げてしまうことがある。感染していないのよう陽性と出てしまった場合は隔離の延長したり本人も不便だが、公表数字としての数字にもカウントされる。これが厄介。

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世間的にクルーズ船の感染者数は約700名ということになっている(2/26時点) その中の約300名は理論上は感染していない。かなりの数字。

日本は検査を重視せず、医療崩壊を防ぐことを重視して、初期症状の人に自宅療養をするように促している。それは単に医療リソースをそちらに注ぐという意味だけではなく、検査精度が低いことのデメリットを考慮してのことだと思う。


一方で韓国は真逆の方針。ガンガンと検査をする。南部の宗教団体での集団感染が見られた。感染者の追跡を徹底して、信者で無症状の人も検査しまくっている。そうするとどうなるか。偽陽性の人が続出する。するとどうなるか『これはマズイ!』となって信者のリストを入手して、『全信者20万人を検査する』と大統領が言い出した。

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/02/82-3.php

僕は朴槿恵さんのSARS対応を今の文大統領が批判してその対応の違いを強調したいばっかりに終息するような楽観コメントを出したりとかそういう政局的なことにはそれほど関心がない。

ただ韓国にはKCDCという(アメリカみたいに) 疾病管理局みたいな組織があって、検査精度とか検査しすぎることの問題点について知らない訳がない。僕の予想では日本でも普通に思われているように『検査はどんどんすべきだ』という素人考えで文大統領が(東日本大震災の時の管総理のように) リーダーシップを発揮しようと暴走してしまったのだと思う。

検査がダメなのではない。症状が出て肺炎とかを発症しているケースでは検査すべきだろう。だが症状がない。もしくは症状が軽い場合に検査をしてしまうと偽陽性が大勢でてしまう。

それを前提に隔離とか検査を増やすってすると、更に『偽りの感染者』を増やしてしまう。

僕は専門家ではないので、詳しい計算方法は分からないが、ダイアモンド・プリンセス号のケースを参考に例えばザックリと軽症者も検査をして約9%の偽陽性が出るとすれば、1万人検査すれば、そこに『偽りの感染者』が900名生まれる。

だがここで疑問が生まれた。韓国の感染者数は約1200名。検査数は約40000件と言われている。仮に40000件で9%なら3600名は感染者が出ないとオカシイ。検査を同じ人に重複している可能性はそれなりにあるだろうが、それにしても数が違いすぎる(★)


(▼▼▼▼▼▼▼▼ 以下 脱線して考察する。飛ばしてもらってOK。・・・▼▼▼▼▼▼▼▼)


僕は計算の前提を見直すことにした。

上で紹介したブログの仲田医師のいうように『特異度をSARSやMERSのように90%として良いものだろうか??』・・・素人の僕が言うのも『何だが違う気もする』

例えば軽症者を検査する場合と、重症者を検査する場合で、特異度は変わってくるのではないか?? たとえば軽症の場合は採取できるウイルスが少ない。重症の場合は多いだろう。重症であるほど精度が上がるはず・・。ウイルスを採取して培養する検査と聞いている。SARSやMERSが今回のCOVID19より致死率が高い。COVID19はそれに比べれば軽症が多い。

それにしても『ウイルスの偽陽性って何なんだ??』っていう疑問も生まれた。そもそもいないウイルスを培養したら、ウイルスが見つかるって素人目で不思議に思えた。いちおう検索してみたら『キャリーオーバー』という言葉が出てきた。僕の勝手な解釈だと『少しのウイルスを培養して検査するのを繰り返すうちに他のウイルスが付着してミスしてしまう感じ(コンタミ)』・・・とりあえず何となく疑問ははれた。

特異度に関してはこの記事が参考になると思った。
https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/covid-19-sakamoto

『感度と特異度はトレードオフの関係にある』という記述。僕の解釈ではウイルスを培養するのに時間をかければ少ないウイルスを増やして発見しやすくなる『感度が上がる』が、仮にコンタミがあった場合にも検出して偽陽性を生んでしまいやすくなる『特異度を下げる』

そんな訳で韓国は、感度を調節したということもありそう。

そういえば仲田医師のブログにも『中国は感度の悪さを勘案して(中略)PCRで陰性でも肺炎像があれば新型コロナと診断して隔離する』といった記述があった。

(また有病率によっても検査の精度はかわってくるらしい)・・・ややこしくなるので省略。



▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ 脱線しての考察おわり ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲


僕は韓国がどのような検査基準にしているのかは分からない。だが、検査精度が低いことはどの国でも同じだろう。なぜなら精度が高い良い方法があれば国際間で共有されると思うから。

そんな訳で韓国でガンガンと検査をしている話に戻る。

仮にこのまま韓国が大量に検査をしていく方針を続けた場合。上(青字で書かれた部分★)では検査数の9%を疑陽性と仮定したが、実数に近づけて検査数の2%の偽陽性が出ると仮定する。
韓国の感染者数約1200名に対して、既に800名が偽陽性であるという前提ではあるが、前述の仲田医師のクルーズ船試算でも約3500名の検査で陽性が約500名の内約300名が偽陽性であろうということになっていたので、キリの良い数字としてはそう悪くない気がする。

そうすると4000件/日の検査を続けるとして、1日あたり80名の偽陽性・・・つまり感染していないにも関わらず感染者としてカウントされる人が出てくる(1%と仮定したら40名)

つまり韓国は今後、実際の感染の拡大とは別に、1日80名の(偽陽性)感染者を増やし続ける(検査を止めるか減らすかするまで) ということに計算上はなるように思う。実際には本当に感染している人の数が加わる(ちなみに仮に信者20万人を全て検査したとして偽陽性が+4000名)

そんな訳で素人の試算ついでに、このペースでいけば、2月の5日~7日で感染者数が2000名を越えるはず・・・その多くが偽陽性という幻の感染者によって。

日本は逆に検査をしないことで感染者数は実際に感染している人より少なく出る。だが僕は日本の選択の方が正しいように思う (後で国際的に推定感染者数を推計すべきだろうと思う)