KOYA(マニラで子供らと遊ぶ)

庶民エリアにコミュニティスペースを作ってみた。

一時帰国からフィリピンに戻って来られるか?

3月1日~11日でマニラから三重県に帰省する予定です。

フィリピンに無事に戻ってこられるだろうか?(フィリピン政府が入国禁止にしないだろうか)っていうのが気がかりで、前回は『日本より感染者が増えた韓国が参考になりそう』という記事を書いた。今回はその続き。

manisen.hatenablog.com



フィリピン政府は『韓国南部からの入国を禁止』にしました。あとシンガポールなど他の国や地域の処置も検討しているようです。

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僕は今回は普段の用事とは別に実家に帰らなければいけないので、仮に日本からのフィリピンへの入国が禁止されたら、いけそうなら旅でもしようかと検討しています。その為に家賃を早めに払った上で、大家さんに呼びのお金を預けておくつもりです。旅に関しては観光客が激減して打撃を受けている宿泊業などに少しでもお金を落としつつ、空いている観光地を楽しめたらと思う。

『そんな感染の危険があるのでは??』というあなた。

日本で満員電車に揺られて通勤していませんか?・・・空いている観光地で場所や時間を選べば今のところ感染リスクは低いと思っています。もっとも感染が更に拡大したり、僕の体調がイマイチだったらやめますけど(先週、事故をおこし自宅療養中です)

ちなみに高山医師によると、積極的疫学調査では飛沫感染よりむしろ接触感染が主である可能性が高いらしいです。

m.facebook.com

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さて本題です。僕は韓国全土にしなかったことに少し安心しています。フィリピン政府は冷静に判断していると思いました。おそらくは日韓ともに感染が拡大しますが、日本も場合によっては踏みとどまる可能性があると思いました。

韓国の南部で約1000名が1つの目安になるでしょう。幅をもたせて500-1000

日本は全体として189名です。もちろんクルーズ船は省かれていますが、もしフィリピン政府がそれも込みにしていたら日韓ともに国ごと入国禁止にしていたでしょうから除外して考えていいと思います。

多いのは部分的に感染が広がっている北海道、東京周辺、僕の実家がある三重県は1名ですが、同じ中部国際空港がある愛知(25名)と同じエリアにしておいた方が良さそう。

今のペースで愛知県・三重県を含む中部エリアで感染が広がれば、僕の雑な試算では3月11日の時点で80名~200名、、ちょっと先なので振れ幅が大きいが、十分に入国禁止ラインを下回る可能性があると思います。これが崩れるのは韓国南部やイタリアのようなスーパースプレッダー(SS)が出た場合です。その場合はそれが中部エリアでなくても関西や関東であっても影響が出ます。またSSが早い段階ででるほどそうです。

以上は予想です。

ただもう少し考察してみようと思う。

『フィリピン政府が冷静な一因』
『入国禁止にあまりしたくない理由がもう1つ』


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『フィリピン政府が冷静な一因』

次にフィリピン政府が冷静だという1つの背景に『国内の感染が抑えられている』ということがあると思います。フィリピンは比較的早い段階から中国武漢市からの入国をストップしました。そのかいもあってか国内では3例しか感染がでていませんし、感染が疑われている人達も次々に退院しています。

僕としては暖かい気候が幸いしたと思いつつも、フィリピン国内で小規模に感染があって、それが自然に終息していくのだろうと見ていますが、感染が少ないことでフィリピン市民はかなり楽観的に状況をみています。

最初でこそマスクをつけている人が増えてきましたが、徐々に元に戻りつつあります。中国武漢でのセンセーショナルな映像も徐々にニュースバリューを失いつつあります。

仮にフィリピンの感染者が徐々にでも増加して30名くらいになっていたとしましょう。フィリピン人も新型ウイルスは怖い。政府には『感染者を入国させるな!』という圧力が強まります。理屈の上では国内に感染者が少ない方が感染者が多いより入国禁止にする意味はあるのですが、実際には日本みたいに感染者がそこそこ増えている状態の方が『とにかく外から入れたくない』という世論が形成されやすいと思う。

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『入国禁止にあまりしたくない理由がもう1つ』

 
フィリピン政府にとって感染症から国民を守ることは大切なことです。かといって入国禁止にすることで例えば日韓からの観光客からの収入が減って観光業がダメージを受けるのも悩ましいものです。ただでさえ中国の客がいなくなり、観光業は悲鳴をあげていると思う。

そういった理由はありますが、理由はもう1つある。

それは『自国民を隔離しないといけなくなる』ということです。入国禁止にした国とはいえ自国民や永住権取得者は別です。入国させない訳にいきません。そのままではいけないので通常は隔離して14日様子をみます。悩ましいのはこの隔離が一般が思っているより簡単ではない。相部屋に入れてしまえばその中で感染が広がる可能性がある。フィリピンの検査体制もそれほど整っていない。隔離施設も多くは用意できない。

例えばイタリアから入国禁止にすれば、そこから帰ってくるフィリピン人の数はしれていますが、ですが中国・韓国・日本となると相当な数。いまでもそれなりに大変だろうと思う。なので感染が広まらないのであれば、できるだけ入国禁止エリアは少なめにしたいって思うのは自然だろうと思う。

ここでも『現在のところ感染が抑えられている』ってことが次の楽観論を支えることになります。

たぶん、僕はフィリピンに戻ってこられる。まぁ予測半分と期待半分ですけどね。





日本の未来は韓国にある。

 連日のCOVID-19 ネタです。


◆北京と上海は参考にならなかった。

僕は都市部での感染の広がりを見る上で中国の北京市と上海市に注目していた。そこでの感染が300件を越えるか越えないかのあたりを見て『どの程度の増加傾向を示すのか?』は2週間とか先の東京都や大阪府の数字を見る上で参考になると思ったからだ。

ただその目論見は外れた。中国の両市は感染者数があまり増えていない。それ自体は良いことなのだが、ただそこで出勤などがかなり制限され電車もかなり空いているみたい。これは今の東京では見られないことで、いざとなれば軍隊を使ってでも都市を封鎖できる国とそれができない国の差だと思う。


◆韓国の感染者数が激増し日本の目安になりうる。

『参考にならない』と思い始めた時にお隣の韓国で感染者数が増えてきた。主な理由は宗教施設での集団感染だったりするのだが、その後も病院で集団感染があったみたい。そんなこんなで感染者数は400名を越えた。3日で7倍という報道もある。

感染症のにわかウォッチャーの僕の知る限り、感染症は一定の増加傾向を示すが、その中でもスーパースプレッダーと呼ばれる人が現れ増加を一気に跳ね上げることが知られている。韓国にそれが現れたことで感染者数は日本の3-4倍になった。

日本で集団感染が初期におこらない限りは、韓国は日本の約2週間先をいくことになる。日本も感染者が増えていけばフィリピンなど外国から入国禁止の措置を受けることになるが、今のところ韓国が先にその扱いを受ける(もしくは同時)

また管理に医療崩壊を起こすほどの膨大な感染者になる場合もまず韓国でそうなってしまう可能性が今のところ高い。申し訳ないが『日本の未来は韓国にある』として僕はウォッチしている。

ちなみに韓国は国土も人口も1/2ということでザックリイメージしておくといいと思う。先に日本の3-4倍といったが人口や面積を考慮すると7倍くらいのイメージ。

以前に『新型コロナウイルスは季節性』という専門家の意見を聞いて、僕は少し楽観視はしているが、新型コロナの感染力は強いと見ているので仮に致死率が低いとかいっても感染者が爆発的に増えた場合は医療崩壊をおこし武漢のようになる・・・という可能性も少しはあると思ってる。


◆インフルエンザと感染力の比較する場合に注意する点。


そうそう。よくインフルエンザと新型コロナの『感染力の比較』がされることがあるが、あれは条件によって違うと思う。

『それぞれの発症者がいて、それが普通に生活をして新たに感染する人数』

っていうのが1つの感染力の目安としてあると思うが、実際にはインフルエンザは発症すると熱が出て家に留まるとかいう可能性が高く、それに比べ新型コロナの方は発症していても軽症なため動き回って感染を広げてしまうという傾向があるからだ。

もちろん発症者でも、軽症の人に比べ重症の人の方が感染力が強いのが一般的みたいだが、軽症の人がバンバンと動き回ってその接した人の中に老人とか糖尿病の人とかいて発症し重篤になっていくとしたら、やはり新型コロナの感染力を侮ってはいけないと思う。

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(余談1) 池田信夫さんと有本香さんの論争。

池田さんの方はCOVID19自体の危険性は低いのでイベント中止とか過剰だと考えていて、それによって経済へのダメージの方が深刻だと考えている。有本さんの方は経済へのダメージよりこの未知のウイルスに対しては備えるべきだという考え。

僕からすると、感染した場合の症状や致死率に関しては既にだいぶ分かってきていると思う。インフルのようにワクチンがないとしてもインフルはワクチンがあってもそこそこ死ぬ。日本なら毎年1000人以上は・・。ちょっと省略して結論を言うと『どれだけ感染が広がるか次第』だと思っていてそれは現段階では分からない。と思う。


(余談2) 岩田健太郎さんへの批判を擁護する。

岩田さんが当初楽観論を展開していたと批判を浴びている。特に気になったのが『武漢でジョギングはありだと思います』という1/30のツイートの一部。

僕はこれ自体は楽観論でも何でもなく論理的な専門家の意見だと思っている。ただしTwitterでそれだけ言うことで誤解を生んだのだと思う。

どういう誤解か。読者:武漢で感染が蔓延しているのにジョギングなんて危険。

だが実際に1月末の武漢の状態はどうかというと既に蔓延して封鎖されているが、それだけ街中には人もまばら。そしてジョギングっていうのはどういうものかというと、単に走るだけ。なので街中を走って『何も触らなければ接触感染はない』そして『誰とも近距離で接しなければ飛沫感染もない』ってことで『あり』なのだと思う。

一般的にはウイルスがそこら中の空気中をウヨウヨしているイメージがまだあるのかもしれんがいが、空気感染の報告はない。あくまで接触感染や飛沫感染なので、上のケースだと問題ない。と専門家の立場で書いたのだと思う。

今はみんなナーバスになっていて政治家も専門家も叩かれて大変だと思う。

中国全土から入国禁止にすべきだったのか。

新型コロナウイルス(COVID-19) について
2月22日現在。日本では約119名の感染が確認されている。

そして日本は中国武漢市のある湖北省および浙江省からの入国を禁止している (これは韓国とほぼ同じ) それに対して『中国全土からの入国を禁止にすべきだ』という意見が国内外からあがっている。それは安倍政権に批判的な人達だけなく安倍政権に好意的だった人達の中からもあがっている。

 

はたして『中国全土から入国禁止』にすべきだったのだろうか?


この考察が今回のテーマ。

まず諸外国の対応をみてみたい(中国からの入国禁止で主なもの)、まず北朝鮮(1/22)、その後でフィリピン(1/28) 僕は同国在住なのでよく知っているが武漢からの入国を禁止した上で送り返した。あとアメリカやシンガポール・インドネシアなど多くは2/2前後となる。

なので、日本も入国禁止にしていたら?という仮定は2月2日を基準にしてみたい。


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僕が注目しているのは、その時点でどの程度の感染が日本国内で広がっていたか?およびその後に中国からどの程度の感染者が入ってきて感染拡大に寄与したのか?

 

国内感染者を見てみると主に5つに分類できると思う。
A:チャーター便で帰国した人達。B:クルーズ船で停泊している乗客達。
C:武漢とかから来て発症した人達。 D:それを経由して国内で感染した人達。

E:感染経路がわからない感染者。

当初Aチャーター便の人が増え、その後はBクルーズ船内での感染が広がった。これら2つは数的には大きいのだが、実際に国内での感染拡大には直接影響が少ないと考えられる。本人達は行動がトレースされ『感染しているかも?』という自覚があるので症状が出た段階で検査されるだろうし隔離されるだろう。

問題なのはC・D・E。後にいくほど市内感染となり国内での感染拡大が深刻度を増す。


2/22現在では既にEが日本各地で見つかっているが、2/2の段階ではどうだったのだろうか?市内感染の前段階であるDに注目したい。


▼バス運転手およびバスガイドの感染

武漢市からのツアーに乗務した彼らが感染した。それは1月の中旬から下旬。僕は運転手の方は自動車通勤だというので比較的感染拡大リスクは低いかと思ったがバスガイドの方には注目していた。彼女は1/20に東京で受診、1/22にも大阪で受診している。その間は地下鉄や新幹線を利用している。ちなみに運転手は国内6例目で、バスガイドは8例目になり、他は武漢市在住とか武漢に行った人達になる。

加えて13例目の女性も中国人の多いバスツアーで感染したと見られる日本人。

これら3例はいずれもアメリカなどが中国から渡航を禁止する前から国内で感染した人達であり、さらに感染を広げてしまった可能性のある人達である(僕は彼らを責めるつもりは微塵もない。むしろ初期段階で感染してしまった人は運の悪い人達で非難されるべきではないと考える)

 

次に気になる例がある。

▼日本旅行したタイ人が感染

日本の感染者数にはカウントされていないが、1月下旬に日本旅行をしたタイ人夫婦が新型コロナウイルスに感染したというニュースが流れた。日本での報道は少なかったが、これは市内感染の可能性を示唆する重要な情報だとみて僕は注目していた。


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ちなみに中国では団体での海外旅行を禁止している(1/27)

感染症の専門家の間では『水際作戦の効果が乏しい』ことが常識らしい。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200220-00022051-mimollet-life&p=2

おそらくは初期段階で一定の効果。感染拡大の『初速を遅らせる』という意味はあるとは思うが、国内での感染拡大を防ぐのは2/2の段階では既に不可能だったのだろうと思う。またこのコロナウイルスが季節性のものである可能性を考えると遅らせること自体にもある程度は意味があるとは思う。


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ここで1つ気になることがあるのだが、それは日本が感染危険国だと思われた原因について。Twitterなどを見ていると日本が中国全土からの入国を禁止しないからそう見られたのだという意見が多いように思うが、僕はそれもないとは思わないがイメージの大半はクルーズ船での感染拡大によるものだと思う。

なんせ2/22時点で日本での感染者数は119名※にはなったが、チャーター便を含めると753名。2/12の時点では合計が200名でチャータ便を除くと26名しか確認されていなかった。日本が中国全土を入国禁止にしていないこととクルーズ船。僕は後者の方がずっとインパクトが大きいと思う。

※そのうち5名は中国からの入国を禁止したアメリカ(ハワイ)から帰国した日本人だったりする。


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次に中国全土からの入国を禁止にしていない日本と韓国のみ感染が広がった。という説について反証してみようと思う。

例えばこういった論調
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/02/21/2020022180093.html

記事では中国からの全面入国禁止をしなかった日韓だけ感染が拡大していると言っている。だが例外としてシンガポールで感染拡大していることを認めている。でもその例外の意味することは大きいと思う。ちなみにフィリピンや台湾の感染やアメリカが広がっていないという。

僕は本題は『暑い国』ということが大きく影響していると見ている。それは後で言うとして、まずはアメリカから反証したいと思う。前述したようにハワイを旅行した日本人が5名感染している。またアメリカはインフルエンザの流行に注力しているがその中に新型コロナウイルスの例も入っているのではないかということで検査をすることになった。2/21 つまり実のところアメリカの感染者数はあてにならない。
https://www.youtube.com/watch?v=06s50iPDwhE


次にインドネシアの例が気になる。いくら入国禁止にしたとはいえ同国の感染者数はゼロとされている。フィリピンでも3例。これは途上国なので検査がされていないということもあろうかと思うが、暑い帰国が感染拡大を妨げているという可能性も高いと見ている。

その根拠になっているのは根路銘先生という専門家の意見。彼はSARSやMERSの時に現場で対応にあたった専門家です。

コロナウイルス感染拡大は「3月までに終結」と大御所が断言する理由(山根 一眞) | ブルーバックス | 講談社(1/4)


この記事で僕がポイントだと思ったのは『ウイルスには換気が大切』って部分と『コロナウイルスは気温が上がると生きていない』ということです。コロナウイルスは元々から風邪の原因となるウイルスの1つで、SARSもMARSも同じコロナウイルスの仲間。新型とはいえその特徴は同じように持っていると考えるのは自然なこと。

彼の意見はそれなりの信憑性があると僕は見ていますが、彼の意見が正しいとすれば、日本なら冬が終われば終息する。元から暑い国はそもそも感染が広がりにくいということになる。フィリピンもインドネシアも常夏なので・・。

ただここでもシンガポールが例外となる。暑い国なのに感染が広がっている。僕の仮説はこうだ。同国は発展していて空港も含め多くの場所で冷房が効いているからなのでは??と。ただしシンガポールの感染例について僕は詳しくない。他国からきて発症した例が多いのか、国内で感染が広がって例が多いのか。

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ちなみに2/22現在で韓国433、日本119、シンガポール85。それを見て、日本はシンガポールより危険な国だと言う人は少なくないが、そのよくある意見にも反論したい。日本はシンガポールより何倍もデカイ!つまり人口560万人ほどの国で85名なのと、人口12000万人の日本での119名だと、どちらが感染者数の率が多いのは分かってもらえると思う。

また同じような感じで『日本は上海より酷い』みたいな比較をする人も上海の人口や面積を考えて発言してもらいたいと思う。


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脱線したが、僕のいちおうの結論としては、以下のとおり。

中国全土からの入国禁止をしていれば日本での感染拡大が少し遅れた可能性は十分にあるが、感染拡大を水際で防ぐの不可能で、日本が危険視されているのはそれよりむしろクルーズ船での感染拡大(日本の対応のまずさ)およびその感染者数が影響している。加えて東南アジアで感染拡大していないのは入国禁止の影響より帰国が幸いした可能性が高い。

あくまで素人の仮説ですが、それなりに専門家の意見を取り入れ分析したつもり。

仮設診療所を作ってはどうか?新型コロナウイルス

新型コロナウイルスの市内感染が始まっている。

Twitterなどを見ていると『A:保健センターに感染が疑われる人が押しかけたり』あるいは『B:個人病院で患者の中に新型コロナウイルスの人がいたとして休診した』といった話が流れてきている。

今回は『仮設診療所を作ってはどうか?』という話をしたい。

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本題に入る前に、厚生労働省のガイドラインを確認したい。
(おまけ 厚生労働省のQ&A

1:37.5度以上の発熱が4日以上。
2:強いだるさ・息苦しさ。

これはあくまで目安であり糖尿病などの持病がある人や高齢者はもう少し早めに相談してもいいだろう。なぜこの目安が重要かというと、新型コロナウイルスが広がり、国民の間にも不安や動揺が広がっている。

この病気は感染しても高齢者や持病がある人以外はそう重篤化しないという特徴がある。また感染しても症状が軽いまま治ったり、無症状ということもある(それが感染を広げる要因でもあるのだが)

それを踏まえて重要なのは『医療崩壊をいかに避けるか?』が重要となってくる。限られた医療リソース(及び役所のリソースも) に多くの人が相談やら受診などで殺到したら、その待合室が混んだりすることで院内感染をおこしたり、早く手当をしない他の病気の人の治療に支障をきたしたりしかねない。

中国武漢市のケースなどはまたに医療崩壊がおこったものだと考えられている。

ちなみに新型コロナウイルスに関しては、特徴的な症状として上のガイドラインにある発熱と倦怠感があり、加えて痰を伴わない咳(空咳)がある。心配な人はとりあえず自分でも調べ、軽症なら家で寝てて欲しい。

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次に冒頭に書いたA・Bの事例についてコメントしたい。

A:保健センターに感染が疑われる人が押しかけた。

まず行く場所が違うし、保健センターは妖婦さんや赤ちゃんが集まる場所のようなので感染が疑われる人がいくのは避けて欲しい。それが新型コロナでなくとも普通の風邪でも迷惑になる。

そして行政がいかに発信しようとも情弱がそれなりにいて医療リソースを食ってしまう・・・残念だが世の中はそういうものだと思う。


B:個人病院で患者の中に新型コロナウイルスの人がいたとして休診した。

これは病院の自己防衛として自然の対応だと思う。今回のウイルスは医療関係者にも感染がある。個人病院としては医師や看護師の感染を心配するだろうし、仮に感染していたら次は患者に移してしまったり、それによって病院がバッシングを受けたりといったことを心配する。

いきなり何も言わず休診するでもなく、その情報をキチンと出して休診する姿勢は正しいと思う。

ただし、個の病院として正しい行動だとしても、日本の医療システム全体を考えると難しい面が出てくる。今後、感染者が100名、1000名と増えた場合に、個人病院が次々に閉じてしまった場合に、医療リソースが激減しなけないということで、風邪で熱が出た人ばかりではなく、普段から持病がある人が行き場を失う事になりかねない。


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そこでやっと本題。『仮設診療所を作ってはどうか?』

現在では通常の病院・・そして感染症の指定病院の2ステップを踏む。その間に保健所の相談というまで入れれば3ステップ。

だが前述のようなBのケースが今後増えると考えると、比較的軽度の患者も専用の診療所を設ける方がいいように思う(重症患者については体制が整っている指定病院) 

目的1:風邪症状(通常・新型コロナ・インフルを含む)をできるだけ
    普通の病院から遠ざけることで他の患者への感染リスクを減らす。
目的2:風邪症状の人達を集約することで情報を集めやすくする。
目的3:個人病院であるような風評リスクをなくす。


だが風邪の患者を集めても、密閉空間に集めて患者間の感染を広げてしまっては意味がない。だから仮設テント。構成は主にXとYの2つ。

X:診察室:テント(中は空気清浄機を常につけウイルスが常に空気中を漂うことを防ぐ)
Y:待合室:壁がないタイプのテント。1人1人の感覚はあけつつ空気の流れを作る。ただし時期的に日本は寒いだろうから屋外用のストーブなどを設置。

ここで僕がポイントだと思うのは『換気』これは感染症のプロ根路銘先生の記事から着想した。

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/70375?page=2

あと仮設テントをベースにすることで個人病院が風評被害を受けることなく、たくさんの個人病院が感染の心配をしながら診療するのではなく特化することで限られた医師と看護師が完全防備で対応できるはず。

加えて仮設テントなら設置が簡単。医師は個人病院から募る。市役所の駐車場など目立つ場所に設置できる。医師・看護師とは別に保健所がそこに出張し、相談にのったほういいと思う。その際には患者と相談員は透明なビニールで遮断されていることが望ましい。ここで初期症状の人は自宅療養してください。とか言えばいい。

もう1つ行政として大事だと思うのは、この仮設診療所の設置と広報をコントロールすることで、少ない仮設診療所に殺到しないようにすること。徐々に増やして、徐々に置き換えるイメージ(簡単ではないだろうが) あと出来れば保険証を出したり会計のプロセスは出来るだけ簡素化したい。これは制度上難しいかもしれない。

できれば遠隔医療が進んで欲しいし、保健所への相談が電話だけではなくLINEやFacebookでのビデオチャットで出来るようになることが望ましいが、そういうのはスグに制度設計するのは難しいと思うので終息後に検討して欲しい。

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最後に以上は僕個人、素人のアイデアなのでそのまま採用するとかではなくプロに検証され有効なら採用してもらいたいと思っている。

備えるが少し楽観視してる(新型コロナウイルス)

つい昨日。新型コロナウイルスについて僕がどう備えているかを書いた(記事) 今日はツナ缶を1ケース買ってきた。もちろん備蓄用。フィリピンでアウトブレイクすることについて備えている。

ただ『危機に備えること』と『危機を予測すること』は必ずしも同じではない。危機だと思っていても備えないと非常時に対応できないし、危機はたぶんこないと予想してても備えていれば非常時にそれなりの対応はできる。

そして現在のところ見解。

『(以前より)マニラでアウトブレイクする可能性は低い

・・・と見ている。あくまで個人的な見解。理由は主に2つ。



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理由1:コロナウイルスは暑さに弱い(という根路銘先生の)記事を読んだ。

gendai.ismedia.jp

 

ここで学んだことは『換気が大事』だということと『コロナウイルスは一般的に暑さに弱い』ということ。もちろんコロナウイルスによっても特性は変わるだろうし変異もする。なので確実ではない(だから備えている)

だがコロナウイルスの特徴がまだ突然変異で急激に違った性質になる可能性はそれほど高くないと思っている。仮に根路銘先生の説が正しいとすれば(気温を理由に)日本で2月~3月に終息するのなら、日本より気温が高いフィリピンの場合はもともとウイルスが活性化しにくい環境にあるということになると思う。

感染者が武漢市から来て発症するのと違い、感染者から次の感染をおこす上で気温はそれなりの要素ということになり国内での感染しにくいということだろうと思う。あくまで根路銘先生の説が正しいとして。

もちろんそれは感染しないということではない。エアコンの効いた室内などは関係ないのだから。ただエアコンを使わない庶民層、感染広がり始めたら急速に広がることが懸念される庶民層の環境でウイルスが活発にならないならそれは良いニュースだろうと思う。


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理由2:感染拡大の予兆が感じられない。


現在のところフィリピンをはじめ途上国では検査体制が整っていないとされる。別で日本から検査方法の指導が入っているといった情報も入ってきているし、現在のところ感染が疑われいるケースが521例あるとされる。

https://www.rappler.com/science-nature/life-health/252044-china-approves-first-antiviral-drug-novel-coronavirus

ただ時々チェックしているがこの数字あんまり増えていないように思う。

感染が拡大するとしたら等価級数的に増えるのが自然だと思う。いくら日本などに比べ感染者が最初は少なかったとしても、それが増えていき感染が広がっているとすれば、そろそろ『XXバランガイで熱や咳の症状を訴える人が多発』といったニュースが出ていても不思議じゃない段階だと思う。

他国で見られるような感染力から考えればフィリピンの庶民層の家ではドミノ倒しのように感染が広がると考えるのが自然だろう。市内感染が広がっていればそういう家庭つづいて地域に広がらない方が不思議だと思う。


もともとインフルエンザが流行っているアメリカや冬に風邪を引くのが当たり前の日本の違ってフィリピンは基本的に風邪が流行する国ではない。なので発熱や咳の症状があれば目立つ。それだけ感染疑いのある人を見つけるのは(比較的) 簡単だろうと思う。

もちろん無症状や軽症状の人が多いのもこのウイルスの特徴でもあるし、フィリピンは高齢者が少ないので見つかりにくい要素もあるにはある。が、感染が拡大しているのだとしたらもう少し予兆があらわれても不思議ではないと僕はみている。

その予兆があらわれたらまた評価を変えるかもしれない。(予測とは最初の意見を突き通すものではなく新しい情報によって変化させていくべきものだと思う)


以上が現在の見解でした。

ただし『備えあれば憂いなし』なのでそれなりの備えはしておいた方がいいですよ。ウイルスでなくても地震とか台風とか火山噴火とかさまざまな危機が極低い確率だが常に存在していますから。加えてマニラは人口が多く危機に対しては脆弱なはずです。

マニラで感染拡大に(一応)備える

ついさっき新型コロナウイルスに関して『日本に帰国した後にマニラ戻って来られるか心配(入国禁止の可能性)』および『フィリピンで蔓延したら日本より大変だろう』という記事を書いた。

 

マニラ在住・COVID19の懸念 - フィリピン考察記


とはいえ僕はマニラに戻って来たいし、フィリピンでアウトブレイクがもしあった時に自分を守りつつ、周囲の友達も手の届く範囲で支援したいと思っている。8年くらい住んでいて隣の集落にも頻繁に足を運んでいる。顔見知りも多いし友達もいる。

今回は僕がウイルスの感染拡大に対して何を備えているがについて書きたいと思う。もちろんアウトブレイクが起こらないことを願っているし、それほど確率が高いとも思っていない。単に『悪い方にころんだ場合を想定し備えるのが危機管理』という感じ。


▼1:基本の食料備蓄の積み増し。

僕は普段から日常的に使う缶詰は箱買いするようにしてる。それは台風や地震等の非常食にもなるから。非常用を非常用専用として備蓄するのではなくあくまで日常で消費していくものを中心にしている。とりあえず僕だけなら2ヶ月は籠もれると思うが、それだけ籠もる為ではなく大家さん家族や集落の友達に食料を分けることも想定している。

食料備蓄として個人的にオススメなのが『ツナパエリアの缶詰』

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これは極めて合理的な非常食だと思う。日本でコメの缶詰って見たことがない。あっても非常用として割高なのだろうと思う。このパエリアの缶詰はなかなかオイシイしコメの好きなフィリピン人も喜ぶだろうと思う。


今週は通常の備蓄に加えて、この缶詰を1ケース追加しようと思う。缶詰はときどき知り合いに譲っているので別に少しくらい多くても問題ない。あと保存の効くシリアル・パスタ・牛乳パックなどもいつもより多目に備蓄しようと思う。

 

 

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▼2:水や医療品などの備え

水に関してはタンクがあるので問題なし。加えてポット型の浄水器があるので飲料水も確保できる。個人的には浄水器はオススメですよ。デリバリーとか面倒ですし。

あと非常用の電源として、バイクのバッテリーから取れるインバーターも用意しています。

衣料品は新品のTシャツが何枚かおいてあります。

医療品は下痢止めとか鎮痛剤とか解熱剤とかいちおう置いてますが、今回はアウトブレイク対応ということで、医薬品が不足した時に備えて『子ども用の液体解熱剤』を買い足しました。集落に持っていくこともあるかも。

あとペンキ塗りにも使えるのでラテックス製のグローブ(感染予防にも)・アルコールスプレーは普段から複数置いています。


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▼3:マスクについて


もう売ってませんよね・・・。僕はマスクは使い捨てでないタイプのものを使いつつ、使い捨てがあと2個(持ち歩いてる。必要な場合にあげる用) マスクは主に症状が出た場合に感染を広げない為に使われるものです。

その次にくる効果としては『喉の保湿』・『直接の飛沫を防御する』といったものがあると思う。『マスクにまったく効果なし』なんて言う人もいますが、僕は一定の効果があると思います。いくらウイルスが小さく繊維の隙間を通れるとはいっても、多くがクシャミや咳の時の飛沫にくっついています。空気感染の報告は今のところありませんし、仮にそういう例があるとしても大半は飛沫感染(および接触感染)だと思われるので。

そう考えるとN95とかって(医療現場などを除いて) 普通の場所ではそれほど必要性がないと僕は思っていて、加えて『使い捨てマスクが医療現場など必要な場所で足りなくなっている』ってことを考えると『使い捨てでないマスクが合理的』だと考えています。

使い捨てマスクはあくまで使い捨てを前提にしているので耐久性がない。使い捨てることで多くのマスクを消費してしまう。マスクでも洗濯したりアルコールスプレーを使うことである程度は清潔さを保てる。手術現場でもないので少々の雑菌があっても普通だし問題はないと思う。


僕はコタキナバルで使い捨てでないマスクを3つ買ってきた。少し割高になっていると思うが、それなりには売られていた。まだ分からないけど自分でも作るかもしれないと思ってゴムだけ先に買ってきた。

以前はミシンを持っていたんだけど以前のスタッフが220Vにつないでしまい一発でオシャカ。あれがあれば今のスタッフと一緒に量産して集落で配るのに・・とか思いつつ。今は口だけで、布をどれ使うのか、縫製を頼むならどのくらい費用がかかるのかとかいちおう調べてみようって思ってるくらい。

既にマスク不足で、アウトブレイクになれば症状が出てるのにマスクなしって人が続出しそう・・。フィリピン政府も手作りマスクの生産を推奨したらいいのに・・って思ってる。特に子ども用のマスクがない。


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▼4:免疫力強化について

ストレスを溜めないとか睡眠を十分に取るとかは普通。個人的にはDr.Ishiguroって人の勧めもあって、ビタミンCとDに注目している。ビタミンCはウイルスと戦うリンパ球のエネルギー源になるらしくそういう時には不足するみたい。肌にも良いので有名だし、多く摂取しても問題がないとされる。

僕がビタミンCを評価するのはもう1点。激安だということ。ビタミンCはアスコルビン酸と言われ工業的に量産が可能みたい。サプリとして安い部類に入るが、日本のネット通販なら粉末1kgとかで買える。

僕はそういう粉末を買ってきて、家でりんごジュースと水で割ってビタミンウォーターを作って飲んでる(旅先では臨時にチュアルブ錠も買ったけど)

 
https://www.youtube.com/watch?v=nPBmPRz22x8

www.youtube.com

 

ビタミンDの方は免疫にとって重要な栄養素らしい。旅先だったのとりあえずサプリを買ったが、その後で調べ、基本的に『日光を浴びる』ってことと『食品から取る』ってことでOKだと思っている。あくまで体調不良でしかも天候不良な時に摂取しようと思っている。


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▼5:アウトブレイク時の対応

僕には大事な友達がいる。いまは日本に出稼ぎにいってるが、その子供とヤヤが近くの集落に住んでいる。もしマニラでアウトブレイクがおこったら人口密集している集落からその2人を僕の家に避難するように勧めるつもり。

また大家さん家族の健康も大事で、協力しあうつもり。

漠然と考えているのは、テントでの隔離。仮に感染が疑われる時に相談して隔離するのに中庭にテントを張ってそこで寝てもらう。とか。

あと僕の部屋には空気清浄機が置いてある。

専門家の中には『マスクに効果なし』と同じくらい『空気清浄機に効果なし』って人もいる。でも空気清浄機がウイルスを殺すとかそういうことではなく単に『換気が重要』というのは間違いないように思う。


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▼6:換気

上との続きで言うと『換気』ってあまり注目されていが重要だと思う。

例のクルーズ船で感染が蔓延したのも換気がされていなかったからという専門家もいる。https://gendai.ismedia.jp/articles/-/70375?page=2

例えばそれなりに感染者がいるという場合にエアコンバスと窓があいているバスと比べた場合に後者の方が安全性は高いだろうと思う。もちろん僕はそれ以前にバイクを選ぶのだけど。

あと手洗いの重要性とかもう広まっていると思うからあえて言う必要はなさそう。


マニラ在住・COVID19の懸念

コタキナバルからマニラに戻ってきた。

 

僕は新型コロナウイルス(正式名称COVID-19) について割に初期の頃からウォッチしている。僕のような分析好きには興味深いケースだから。Twitterでもたびたびつぶやいてきたが、マニアックなものがあったり連続ツイートとか変な誤解を避ける為にこれでも控えめにしてきた。『マニラに戻ったらブログに書こう』と思ったから。このブログなら影響力は小さいし仮説や考察をしても問題ないだろう。


さて今回は『フィリピン在住の日本人』としてその影響を考えてみた。

◆懸念1:フィリピンは日本からの入国を禁止にするのか?

◆懸念2:フィリピンでの感染拡大のリスク

 

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◆懸念1:フィリピンは日本からの入国を禁止にするのか?


1月27日くらいの時点で僕はその可能性を感じた。ドゥテルテ大統領は比較的早い段階で中国武漢からの入国を拒否した(加えて既に入国した人をお繰り返したりもした) 医療体制の脆弱な途上国において感染症の蔓延は大きな痛手になる。

2/17現在での日本の状況はクルーズ船を含むと感染確認された人は400名を越えた。その中の350名ほどはクルーズ船関連で『国内の感染拡大については数字ほど影響がない』と思うが、問題なのは『市中感染が始まった』という点。

残念ながら今後も広がっていくだろう。それをフィリピンがどう見るか。どの段階で決断を下すのか。僕は3/1-11日で一時帰国するので懸念している。いちど帰国したらマニなに戻って来られない可能性がそれなりにあるとういうことだから。


その入国禁止に対して、3つのポイントがあると思う。1つ目は当然ながら日本での感染拡大状況。2つ目はフィリピンでの感染拡大。感染が既に広がっている国で同程度の感染が広がっている国から禁止する意味はさほどない。

フィリピンの感染者数(※)は3名とされているが、それは検査体制が整っていないからで感染が疑われている患者は約500名いるとされるが (後述するが感染拡大の具合からフィリピンが日本を追い越す可能性もない訳ではない)

https://www.rappler.com/nation/251912-suspected-novel-coronavirus-cases-per-region-philippines-february-16-2020

※感染者数とよく言われるが、これは『感染確認された数』であるということは割に重要。実際の感染者数は発見された数倍~数十倍いるだろうし、検査体制が整っている先進国の方が数字が大きくでる。

あと3つ目は『その試金石となるのはシンガポール』だと思う。シンガポールは日本よりずっと小さな国だが既に感染者数が75名。日本より検査体制が整っていることもあるが対外的には(クルーズ船を除けば) 日本よりリスクの高い国ということになる。いちおうシンガポールが入国禁止になったなら日本も禁止になる目安になる。ただし同時ということはありえる。逆に今の傾向で日本を先にしたらフィリピン政府はバカかもしれない。

ここが難しい部分なのだが『感染リスクの高い国』ということを考える上で多くの人が人口とか面積を考慮していない。例えばシンガポールと比べるなら大阪と比べるくらいが妥当。

特に酷いなって思ったケースは『日本は(感染者数で)上海を越えた』みたいに不安を煽っている人。少しバズっていたが直接の反論は控えた。ただその比較のアンフェアさに気が付かずRTする人の多いこと・・多いこと・・・。


 

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◆懸念2:フィリピンでの感染拡大のリスク

 
最初に僕なりの結論を書いておくと『フィリピンには日本より感染者が来ていないので初期の感染者は少ないが広がりだすと日本より広がりやすく危機に陥りやすいと思う』

 フィリピンで感染拡大はどの程度になるか。仮に日本とフィリピンの両方で感染が拡大した場合に、医療体制の脆弱なフィリピンの方が感染時のリスクは高いだろう。病床数が圧倒的少ないだろうし数だけでなく重篤化した場合に対応できる場所も限られてくるだろう。患者が大勢いる場合は『重症な人を優先する(トリアージ)』みたいなことは行われる日本に対して、フィリピンの場合は『貧乏人は最初から見捨てられる』そして高度医療が受けられるような病院は政府関係者や金持ちなどコネがある人を優先することになるだろう。

感染拡大が本格化しそうな時は日本に避難するというのも選択肢としてアリだろうと思う。ただし健康な人が重篤化する確率は低いのでそこは不安な話を聞く度に思い出して欲しい。

さて僕は日本とフィリピンを比較した場合に『蔓延した場合のリスク』以外に2つテーマがあると思う。それは『どれだけ感染者がフィリピンに入ってきているか?』と『感染拡大のスピード』の2つだ。


中国(主に武漢)からは感染を恐れ500万人もの人が閉鎖前に市外に逃げたと言われている。数については諸説あるだろうがあまり問題ではない。では逃げた時に『どこに逃げるだろうか?』と自分が武漢人になったつもりで考えてみた。

当然ながら中国の他のエリアに逃げることをまず考える。遠くの親戚等。多くがそうしたと思う。その後中国は団体での海外旅行を禁止していて、海外に逃げるにもお金がいる。加えて海外避難を考えた時にしらない国っていうのは不安なのでどこにいくかは考える。

中国人がビザなしで渡航できる国は限られている。フィリピンはビザなしではないけない国の1つ。日本は15日以内なら渡航できるらしいが滞在費はそれなりにかかる(金持ち以外はムリ) 僕ならタイに逃げるかな・・って思った。

それと感染者がどれだけフィリピンに入ってくるかを考える上で観光客数というのは参考になると思う。例えば日本だと年3200万人くらい。フィリピンだと800万人くらいだと思う。日本は首都東京に1200万人とかいっているが、首都マニラはその多くはトランジット利用となっている。もちろん今は観光客自体が全体として減っているとは思うが、傾向としては日本よりフィリピンの方が外国人の出入りが少なく感染者が入ってくる数は少ないと思われる。

もちろん中国からの入国禁止をしているという部分もある(日本は今だに中国の限定エリアのみ禁止)


さて『感染拡大のスピート』についての話にうつる。

東京や大阪などの大都市の混雑も相当なものだが、マニラも負けてはいない。感染が広がりだしたら止める手段はない。中国のように『強制的に都市を閉鎖する』というのは難しい。ただ日本とフィリピンが違うのは庶民層の多さ。

例えば平均的な日本の家庭なら家族の中に新型コロナウイルスの感染が疑われる人が出た場合に、子供部屋などに隔離ができる。食事を差し入れるなどして接触頻度を減らすことができる。

それに比べフィリピンの平均的な家庭は庶民層ってことになるのだが、1部屋に5人とか住んでいたりする。家庭内での隔離は不可能。次々に家族に蔓延する。加えて地域のつながりも強い。隣人との接触が多い。そういう集落で感染が広がった場合にはカオス。僕は比較的安全なビレッジに住んでいるが集落に住む友達も多いのでアウトブレイクに備えを進めているところ。そについては別記事で。

あと症状が出た場合の対応。日本の場合は『責任感とか義務感から出勤する人が多い』のに対して、フィリピンの場合は『生活費を稼ぐために出勤する人が多い』だろうと思う。お金に余裕があるフィリピン人は簡単に休むが、ない人はそうはいかない。

かりに感染が拡大して自宅待機をしろ!との発表があったとして、日本ならそれなりに心がけるような社会だと思うが、働かないと経済的に困窮する人は症状を偽ってでも働くだろうと思う。

そんな訳で広がりだしたら、日本よりフィリピンの方がより感染者が加速し、医療崩壊しやすいと思う。おそらく医療体制は中国の武漢市より酷い。アウトブレイクした場合には医療崩壊するだけでなく、自宅療養する為の解熱剤等の薬も不足するだろうし、流通が滞れば食料とかも心配。まぁ中国みたいに道路封鎖とかはしないだろうからそれなりには流通は残るとは思うが・・。

ただし1つフィリピンの希望は『感染拡大しても重篤になりやすい高齢者が少ない』ということだろうと思う。


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ついでに『フィリピンを逃げるタイミング』について考えてみたい。

前述のように蔓延し場合には日本よりフィリピンの方が危険だと思っている。僕は家に篭りつつ、大事な人達を支援できればと思っているが、仮に逃げる場合はそれほど急がなくてもいいと思う。

感染懸念の数はあるていど分かるし、それなりには逃げる手段はあるだろうと思う。目安にしたいのが感染者数ともう1つ。『日本からの入国禁止』になるかどうか。入国禁止になってもフィリピンを出国して日本に逃げることは可能なのだが、航空会社としても日本からフィリピンへ客を乗せられないなら便数を減らさざるをえない。

避難する人は、その段階でフィリピンで蔓延しそうかを考えて判断したらいいように思う。ただし直行で難しくてもシンガポールとかを経由するなど方法はあるだろうと思う。