KOYA(マニラで子供らと遊ぶ)

庶民エリアにコミュニティスペースを作ってみた。

東京都の実効再生算数に海外流入を入れていいの!?

今回は『感染症専門家チーム』の推定に異論を唱えたいと思う。

こういうことをするのは素人としてとても恥ずかしい。だが誰かに優しく間違いを指摘してもらえることを期待してまとめてみたいと思う。

結論から言います。

『東京の新規感染者の約3割は海外からの流入で、それを実効再生算数にそのまま反映させるのは間違っている』と僕は考えています。理由を順番に話します。

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感染症専門家チームは[3/21-30の東京の実効再生算数を1.7]と推定しています。

3/20-22には3連休があり、東京の感染者数がドンドンと増えていって非常事態宣言が出されたワケですが、その間でも海外ではアメリカやヨーロッパなどで感染者は増えています。東南アジアでも増えていて邦人の帰国は増えているものと思われます。1ヶ月前とかに比べ帰国者の陽性率は高くなるのも自然なことです。


僕は『感染者の1/3は外国人』だという噂は聞いていましたが、それ自体はデマでした。が、新規感染者の中で海外から帰国する邦人(外国人もいます)が多いこと自体は事実です。

みなさんの多くは東京の感染者数を、都内の最新感染動向で見ていると思います。

stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp

 

ですが、残念ながらこのサイトには、海外からの流入については書かれていません。そこで調べてみると、東京都感染症情報センターというサイトがあり、そこから数字を出してみました。ここは様々な感染症のデータがあるのですがその中に新型コロナウイルスについても記述があります。

【東京都の新型コロナウイルスの感染者数】

▼2020(12週) 3/16-22 ・・・・47名(国内32名)
▼2020(13週) 3/23-29 ・・・  278名(国内191名)
▼2020(14週) 3/30-4/5 ・・・641名(国内497名)

東京都感染症情報センター » 東京都感染症週報

 

(いちおう上の対策サイトと数字を照らし合わせてみましたが、誤差は20-40ほどあるようですが、無視していい数字だと思いました)

国内が約7割。残りは約3割は海外と考えるのは自然だろうと思います。
(ちなみに専門家チームの提言にも[海外からの移入]について記述があります<P2>)
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000617992.pdf


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さて僕たちはどうして東京都の実効再生算数(R)について神経を尖らせているのでしょうか?それは東京都内で感染者がどの程度増えていくかによって医療崩壊を起こしたり自粛をどの程度すべきかを考える必要があるからです。

Rが1以上であれば感染者数は増え続け、それが大きいほど加速的に増える訳です。またロックダウンなどの行動変化が感染者数として数字に現れるのは約15日くらいかかるので厄介だったりします。

チームのクラスター対策班の西浦さんは動画で『なぜ8割の行動制限が必要と考えているのか?』について説明していたりします。

新型コロナクラスター対策専門家 (@ClusterJapan) | Twitter

 

 


Rは東京都内でのいかに感染者が他の人に感染を広げるか?ってことなので、海外からの移入は別枠もしくは割り引いて考えるべきだと思います。


◆ケース1:海外で感染して東京で陽性と分かった時1。本人。
これは東京都内で感染した訳ではないので都民の自粛とは無関係です。

◆ケース2:海外で感染して東京で陽性と分かった時2。他に感染させるか。
海外から感染者が帰国すれば都内で感染を広げることはありえます。だから僕は彼らを無視しろとは思っていません。ですが、帰国者の心理としてこういうのがあります。

『帰国前にいた国もしくは飛行機で感染しているんじゃないか?』という不安。
『帰国者に冷たい世論』に対する不安や怯え。

僕は海外在住なので彼らの心理はよくわかる。東京都民一般よりはかなり慎重に行動するはずです。帰国すれば空港での検査があり、さらには2週間の経過観察などを言われていると思います。


以上のことから、東京都民がいかに自粛しようがロックダウンしようが、海外流入がある限りは新規感染者はその分だけ嵩上げされる(入国されるなって言っている訳じゃありません) またその人数は推定で現在の新規感染者数の約3割あるので無視していい数字ではないと思います。

都内で感染者がどれだけ感染させてしまうか?に関してケース1は実数の1割くらい。ケース2では3割くらいで、実効再生産数を計算するとか、割り引いて考えるべきでは??って思います。

今後、海外にいる邦人で母国に逃げてくるってケースは増えるかもしれません。僕は増えると思っています。それが増えれば増えるほど、東京都民の自粛とは関係なく新規感染者数は増えます。これは間違いないと思います。

分析する上で無視していい項目ではないと僕は思います。

またこれは東京だけの話ではありません。大阪や福岡などは、都市で感染が広がりやすいという側面もありますが、それだけ帰国者の帰ってくる空港があったりして陽性が見つかりやすい場所でもあるでしょう。

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(最後に蛇足かもしれませんが) アメーバで例えてみたいと思います。

あなたは水槽の中でアメーバを観察しています。水槽に栄養剤を入れた状態でアメーバがどれくらい増えるのかに興味がある訳です。もし僕がその水槽に他のアメーバを入れたらどう思いますか?『ちゃんと観察できないじゃないか!』って思いませんか?

それとも僕が入れたアメーバも含め、アメーバが増えたの事実だからと増えた事実だけ考えて観察を続けますか?僕は毎日新しいアメーバを水槽に入れますよ。あなたの入れた栄養剤が多いか少ないか、あなたはアメーバの増え方で調整したいのだけど、僕はそれを台無しにしてしまいます。


P.S. この記事に間違いがあったら優しく指摘して下さい。


もしフィリピンの大統領なら。

僕はドゥテルテ大統領は決断が早くリーダーシップがあると思っている。ただ政策に関しては異論もある。今回は仮に自分が大統領なら何をするかを考えてみたい。あくまで思考実験のようなもの。僕はフィリピンの決断に賛成はしていないが決断を尊重してそれに従っている。


第一章 ◆新型コロナウイルスに対する認識。

A:感染拡大しはじめた場合に医療崩壊は避けられない。

フィリピンは元々から医師も看護師も少ないし感染症に対応した病院も少ない。庶民が大病した場合は死んでしまう国。それ自体は急にどうこうできるものではない。後でそれでも出来ることを書くが、前提として医療崩壊を覚悟する必要があると思う。

B:封じ込め戦略の難しさ。


都市封鎖による封じ込めは免疫ができないの上、封じ込めが出来ずに感染者が出続けた場合は封鎖を継続するしかなくなる。もしくは封鎖を解除した場合に感染者が再拡大するおそれがあり。それは危機を先延ばししたことにしかならない。

C:集団免疫のリスク。

封じ込めが難しいからといってイギリスのようにノーガード専門もリスクが高い。集団免疫というのは何千万人の感染および何十~何百万人の死者を覚悟することになる。老人が少ないという意味ではイギリスよりマシだがそれでも同じような戦略は危険。

D:都市封鎖のダメージ。

かといって都市封鎖を厳格にすると経済的なダメージが大きくなる。1ヶ月の封鎖で済む保証はなく、延長すればするほどダメージは大きくなる。また経済ダメージとは言っているが、途上国においては『経済と命は直結する』・・・お金がないから親の薬が買えないとか、仕事がなく食料もないから栄養失調になるとか、強盗をする。暴動に発展するといったことは考えられる。難しいのは中流以上にはその危うさがイマイチ伝わらない点。

 

 第二章 ◆経済と病気の被害をバランスさせる第3の道。

E:封鎖はエリアごとにする。感染度におうじて制限する。

マカティ市、タギグ市、といった具合。ただし広いケソン市などは2つに分けた方がいい。またその中でもエリアは分け、感染者の数に応じて、厳しさを調整する。


F:若者を中心にグループに分けて屋外の公共事業を爆進させる。

このウイルスの1つの特徴は若者は感染しても重篤化しにくい。なので30才未満を中心に30名ほどの労働者を集め、高速道路建設や地下鉄工事などを進める。そのサポートとして10名ほどを加え、建築の指導係(これだけはプロでないと務まらないから中年(40才未満)でも仕方ない)を5名ほど。合計50名前後で行動。

サポートは食事の準備や生活の世話。加えて各スタッフの健康チェックをする。

-- F2 : 風邪症状があった時、軽い場合は継続勤務(免疫獲得を目指す)、熱などがある場合は隔離して様子をみる。<風邪症状がある人は後の抗体検査の優先検査対象>

--F3:事業目的は渋滞がない内に工事を爆進させ、雇用を生む。また公共事業だけでなく、民間のコンド建設なども、屋外が中心の場合で人口密集がない場合は認める。年令は上に準じて基本的に若者。ただし症状の報告義務あり。


G:ハイリスクな業態は基本的に禁止。もしくは制限する。そのサジ加減はEで示した感じでエリアごとの感染者数で決める。例えば1週間新規の感染者がゼロだった場合には全て許可する、感染者数が10名~100名だと、ハイリスク禁止。飲食店の座席間隔はあけるとか、テイクアウトのみとか。5段階くらいに分ける。

H:勤務地、Eに従って、同じエリアのみ勤務可能。ただし隣接した2エリアが封じ込め成功した場合は、2エリア間の移動を段階的に認める。ジプニーの人数は減らすとか、職場の人数も人口密度を制限するとかする。また当面はプライベートな車移動は禁止(段階による)。バイクは可。


I:隔離するのはむしろ老人。

各地域ごとにホテルを借りて、ハイリスクに位置する老人を何ヶ所かに分けて隔離。
中年で糖尿病があるとか准ハイリスク層は、その施設で食事の提供などをする。

家庭内で高齢者を隔離できるような部屋がある人達は例外。基本的には大家族で生活して家庭内感染のリスクが高い高齢者向け。

外国人入国は当面禁止するので、ホテルは既に入ってる外国人の滞在用と、高齢者の各利用と分ける。これは隔離政策であると同時にホテルの経営支援の意味もある。加えて病院の近くには医療関係者用のホテルも用意する。それぞれは分ける。


第三章 ◆対感染症の方針。

J:感染症の専門家チームの力不足。

フィリピンDOHを見る限り、データの集約が遅い。これはマンパワーの不足もあるが、システムの問題も大きい(能力不足) データは戦略を練る上での肝であり、ある意味で医師や人工呼吸器より重要。日本や韓国に専門家の派遣もしくは遠隔での助言や指導を求める。

K:医療崩壊に備える。

--K1:感染者用の病院とそれ以外の病院に分ける。医師や看護師でも糖尿病があるなど感染した場合のリスクが高い人達は、一般病院で従事。若いもしくは中年でも健康な人が中心になって感染者用の病院に勤務。

--K2:人工呼吸器の導入・・・も大事だが、より大事になるのが、スタッフ用の感染防護グッズ。事前に使い方の指導を受ける。数に限りがある場合は中年の医師の着用を優先する。また感染者治療用の病院とは別に、重篤者を見守るだけの野戦病院的な施設も必要。ここは若い看護師が中心。換気などを重視。点滴などはするが呼吸困難などになった場合は諦める。酷いと思うかもしれないが、治療キャパを越えた場合はそうするしかない。これもトリアージの1つ。

--K3:医療サポート・・・若いスタッフを採用し、医療従事者の食事の準備などを行う。また近くのホテルまでの送迎なども行う。できるだけ医療従事者が業務に専念してもらえるように雑務を引き受ける。

L:検査の方針。

途上国なので検査キャパが少ないのは仕方がない。どういう人を検査し、どうやってキャパを増やすのかは専門家と相談。

M:風邪症状がある場合。
自宅で隔離ができる人達(主に中流以上)は自宅待機。そうでない場合家庭内感染の恐れがあるので各バランガイ内で隔離施設を用意する。重篤化リスクの少ない若者。熱などがなく元気な場合は、Fのチームに組み込む。Fの目的は経済活動をするのと同時にローリスク層だけ集めてその中での集団免疫の獲得を目指すことにある。


L:抗体検査の試験的導入。

--L1:このウイルスのワクチンができるまでは1年以上かかる。それが途上国の国民の多くに接種できるまではさらに1年以上かかるだろう。基本的には最初は副作用のリスクも高く量産体制が整うまでは高価。なので先進国から導入されていくだろう。

そしてウイルスとの戦いは長期戦になることが考えられ、むしろ後半で重要になってくるのはPCR検査よりも抗体検査であると僕は思う。

--L2:抗体検査は既に実用化されている。検査はIgMとLgGがあり、簡単にいえばIgMの方は感染初期に出来る弱い抗体で、感染中の参考になる(あくまで参考)、LgGの方はあとで出来る強い抗体。こっちが陽性だった場合は当面は再感染のリスクが少ない。あえてこれは『無敵の人(X)』とここでは呼ぶ。

--L3:抗体検査の体制が整った場合は、Fで風邪症状があって、それが完治した人から、抗体検査をする。陽性だった場合。Xと認定し証明書を発行し、今までと別扱いにする。

どういうことかというと・・・。感染リスクが極めて低いのだから、様々な業務に従事してもらえる。極端な話だが、新コロの感染症用病院の食事配膳係とか送迎係とか。ただし衣類などにウイルスが付着したりはするので消毒などの指導はする。

--L4:入国基準緩和。当面は外国人の入国を禁止するが、Xの場合、つまりLgGの抗体がある外国人は入国を認める。パスポートに証明書を添付する。

--L5:Xを中心に経済活動を増やし、稼ぎ、様々な費用を捻出できるようにする。


M:BCG予防接種の導入。

BCG予防接種歴と新コロの感染の広がりに逆相関があるとされ世界中で研究が進んでいる。まだエビデンスレベルは低い段階だが、予防接種が免疫力を強化するという報告も中にはある。またBCG予防接種自体は世界中で行われているので導入コストが高くないと思われる。

一般的には予防接種は長期になると効力が弱まるとされるので、大人に対して今から打って、免疫力が強化される可能性を信じて、研究も兼ねてい、いくつかのグループに打ってみる。1つは新コロ対応病院のスタッフ(別の同系統病院と比較)、1つは感染者が出たエリアの他の住人・・・といった具合。



第四章 ◆支援の方針。

N:配給および支援金。

バランガイによって配給の量が違い、配給に遅れが見られる。また政府からの支援金はなかなか届かない。

そこで基本方針として、国民への支援金はG-CASHで支払う。バランガイは住人の名簿を作成しつつ、住人へのG-CASH導入を順番に教えていく係になってもらう。

それに対して、配給を2つに分業する。名簿を元にコメや缶詰などをまとめて調達するのが軍に担当してもらう。軍により運ばれた物資を、分配する役割はバランガイに任せる。それにより、配給の透明化がはかれる。加えて名簿の作成は幼児の人数の把握にもつながり、それによって配給も粉ミルクや紙おむつなども出来るようになる。分業によりバランガイ単独でするより早く配給ができる。

O:電子マネーの活用。

送金は名簿ができしだいG-CASHで政府から直接国民に配られる。

またこれは迅速にくばる目的に加え、国家戦略として、キャッシュレスを実現するための布石でもある。フィリピンは国内外の送金が多く、多くの国民が高い送金手数料と膨大な時間を無駄にしている(業界の反発はあるだろうけど) また通貨は種類が多くジプニーのドライバーなどが運転中に金銭授受をするなど危険で面倒。なので国民に電子マネーを使う土壌ができれば、順次公共サービスも電子マネーに対応していくべきだと思う。


最後に。

新コロ対策に万能な策はない。途上国にとっては感染による健康被害もさることながら、経済ダメージによる二次被害も甚大だと思われる。加えて国民におカネを配るにしても通貨を刷りすぎれば通貨安により対外債務は増えたり、インフレになったり国民が苦しむ。残念だけどサンデル教授の『トロッコ問題』だと考えるしかない。正解はない。何を重視するかはそれぞれの倫理観や価値観の問題になる。

そんな中でいかに全体をバランスさせ、それを次に活かすのか自分なりに方法を考えてみたのが今回の記事。これが実際の政策に活かされることはないので思考実験と思ってもらえればいい。

また僕は僕で今のフィリピン政府の方針に従って自宅待機しつつ、隣の集落に送金して支援物資を配ってもらったりを続ける。政府の支援金が遅れるようならもう1回送金することになるだろう。庶民は疲弊してる。カネが尽き人は食料が尽き、困っている。

普段は借金がある人がいても『大変だねぇ』って思いつつスルーしていた僕も、ここまで緊急だと動かずにはいられない。友達とか知り合いだったりするので、既に10万円以上は使ったが、そのカネがなくても僕の生活は特に変わるものではない。だがP2000とかのおカネが今あることで彼らは食事を抜く回数をへらすことができ、子供にミルクを与えることができたりする。

おそらくは今まで一番、有意義なおカネの使い方だろうと思う。

ただ残念なのは限られた友人&知人しか支援できないところ。フィリピンという国家がこれから状況が少しでも好転してくれることを願わずにはいられない。


新型コロナウイルス 3/29の雑感

とりあえず個人的には平和な日々です。

電気も水もネットもある。外出できないのは残念だけど、洗濯も料理も普段からしている。食材は平時から隣の集落を支援できるように多めに備蓄してある。その上、支援物資として買ったものも外出禁止によって渡せなくなり、家にある。

【主な食材】コメ(推定15kg)・パスタ2kg・インスタント麺(ほぼ1箱)・ツナ缶・コーン缶・パエリア缶(ほぼ1箱)・牛乳(1L ✕ 8)・ジュース(1L ✕ 10)・ハム1kg・ベーコンとソーセージ各300g。冷凍野菜(推定2kg)。シリアル類(推定3kg)。その他、乾物、チーズ、チョコ、お菓子 etc...。

例えば1週間後に不足するとしたら野菜・果物・パンだが、贅沢を言わなければ備蓄分でまだそれもしのげる。庭に少量ではあるが韮もある。

他にもアルコールやトイレットペーパーも普段から買い溜めしてある。

 

加えて、納豆は作れるし、必要であれば小麦粉があるのでヌードルメーカーで製麺もできる。フィリピンペソも新コロが問題になり始めた頃に増やしたし、大家さんに頼んで銀行で両替もしてもらい更に増やし、G-CASHを始めることで集落の友達の支援も再開することができた。

また大家さん家族が中庭を挟んだところにあり、必要であれば会話もできるし、シニガンをもらったりパスタを持っていったり交流できる。予想以上に僕個人は今回のクライシスにダメージを受けていない。


ただフィリピン人の友人・知人の中には深刻なダメージを受けている人達もいるので、それなりに支援しているので少し支出は増えたけど、別に普段から贅沢はしないからそのくらいのおカネはある。

 

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さて今日は【1:数字の中身】って話と【2:新コロのニュースに僕らは神経を尖らしている】って話をしようと思う。

 

 

【1:数字の中身】


新コロにおいてはフィリピンも東京も感染者数が増えている。

A:東京の場合は感染者数がドンドンと増えれば都市封鎖もありゆるってことで小池都知事が記者会見をして自粛を呼掛けたりしている。にも関わらず東京の新規感染者数は60名ほどに増えている。

感染者の増加は『人間の命』や『病院のキャパ』にとっては残念なことではあるが『都市を封鎖しなければならないのか?』あるいは『東京で感染爆発があるのか?』という意味においては中身が大事。

それは『市内感染がどれだけ増加傾向にあるか?』という点。東京の場合は約半数が院内感染であり、市内感染の増加傾向に変化が生まれた訳ではない。院内感染はそれ自体が全体を捕捉しやすいからだ。


B:フィリピンの場合。こっちも感染者数が急激に増えてきている(3/27に約100名増えた) 前日より大幅に増えたから。マスコミが勉強していたら政府にちゃんと質問するのだろうが、そういうのがなかなか見つからずイライラした。これは都市封鎖を1ヶ月で解除できるかどうか(もちろんその裏には感染爆発の危険がある)にとっては重要で、そろそろ封鎖から2週間が経つので封鎖の効果を期待していた僕らにとっては驚きであった。

僕は原因を探したがフィリピン当局の情報開示がイマイチで原因はわからずじまい。新規の感染者がどのエリアなのか??あるいは院内感染なのか、集団感染なのか、あるいは検査キットの精度の問題なのか(そういう報道があった) それが分からなかった。

その翌日(3/28)に更に300名ほど増えた。これには驚いた。予想外。ただ政府の報道官?から原因として【検査体制の拡充によるもの】といった説明があった。

詳しく知りたいところだが、それでも理由が知れて良かった。今までから感染者が急激に増えた訳ではない。今までの検査体制が弱く、感染者の発見が遅かっただけという解釈でいいと思う。それはつまり、積み込まれた荷物の発送が遅れたようなもので、体制が整った直後は蓄積分だけ多めの数値がでるはず・・。

この体制が落ち着くであろう2日後くらいから感染者数の増加が収まるのかが見どころとなる。そろそろ封鎖の効果がでてもいいはず・・。

封鎖自体は経済的な損失や人の自由について犠牲を払いつつ、物理的に接触を断つ訳だから、それ自体に効果があることは間違いない。それでももし増えるとすればそれは僕たちが思っていた以上に既に感染が広がっていたことを意味するのだろうと思う。

感染が落ち着かない限りは封鎖解除は難しいだろうから、今後も注目していきたい。


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【2:新コロのニュースに僕らは神経を尖らしている】

ニュースには重要度の高いものと低いものがある。例えば愛知県で初死亡例といったものは、一般視聴者にとってはそれなりに気になることなのかもしれないが、感染爆発を分析する上では正直どーでもいい情報。それは感染者がそれなりに増えれば死者が一定の割合で出てくるのは自然だからだ。

僕らは新コロのニュースに敏感になっている。インフルエンザでは1万人くらい感染してもニュースにはならないし、1000人くらい死んでも例年通りなので誰も気に留めない。新コロの場合は爆発的感染拡大が警戒されるとかいろんな特殊性があって100名未満の死者でもみんなが怖がっている。

フィリピンにおいても都市封鎖がされ飛行機が止まったりしてみんなな新たなニュースに神経を尖らせている。それを僕が強く感じたのがNAIAにおける飛行機事故のニュース。

これはチャーター機で患者を東京に運ぶ時に離陸時に事故をして乗務員や医師も含め8名が死んでしまったという事故。これはTwitterでまたたく間に拡散された。

だが、たまたま乗せていたのが(おそらく新コロの)患者 というだけで、基本的には小型チャーター機の飛行機事故に過ぎない。これがもし、平時においてのニュースならここまで拡散されることはなかっただろう。このくらい少人数の事故はときどきおきているから。

僕らはそれだけ新コロのニュースに神経を尖らせているのだろうと思う。


新型コロナウイルス 3/28の雑感

フィリピンの感染者数が1075になった。1000を越えたことよりも気になるのが+272という増加数が大幅に増えたこと。前日の3倍くらい。そろそろ封鎖から2週間がたち効果が出てきても良さそうな頃なのに『なぜそんなに増えたのか?』

 

・・・・増えたこと自体も問題だが、それについて考察が一切ないのが大問題だと僕は思う。

検査体制を整えて検査数が増えたからなのか??あるいは院内感染やどこかで集団感染があったのか??僕は英語はそんなに得意じゃないのに検索して各ニュースサイトの記事を見たがどこにも書かれていなかった。記者は何をしているだ??

 

フィリピンの感染症の専門家チームとかのリーダーは何をしてるんだ??疑問だらけ。


フィリピンは医師や看護師が不足していると言われる。それはそうだろうと思う。だが、もっと重要なのはそれらを統括しデータを分析し戦略を立てる司令塔の部分。僕はここの能力にかなり不安を持っている。できれば日本の専門家を1人、引っ張ってきたいくらい。

僕の印象は『感染症の専門家不在』だったりする。

なぜ問題なのか?


◆問題1:データ更新が滞っている。

戦略を立てる上でデータは命とも言える。DOHのサイトにおいてどのエリアでどんな感染者が増えたのか?といったデータの更新が滞っている。データがなくては封鎖を解除していいのか延長すべきなのかの判断ができなくなる。

また新規感染者の情報とかも、うまく集約できる仕組みが作られていない。
DOHには感染者MAPがあるが、あれは病院ベースのMAPなので感染者がどこで発生したのか本当のところは分からない。

http://www.covid19.gov.ph/



◆問題2:院内感染。

もともとフィリピンの医療体制が脆弱なのは知っていた。陰圧室と呼ばれる感染症対応の病室が少ないことも仕方がないと思う。ただ医師らの感染は防具とその使い方の指導が適切にされていればかなり防げたと思う (日本の感染症医がそういった主旨のことを言っていた)

また逆にそれが揃えられないのであれば中高年の医師は感染症対応から外れるべきだったと思う。もちろん人命は大事だが、それは医師の人命も同じく大事だし、医師が死ぬことによってその医師が救えたであろう交通事故の患者などが救えなくなったりする。単純に新コロだけを見てはいけないと思う。


◆問題3:各バランガイの対応が闇雲。

例えば日本の場合、学校が休校になって、公園で子供たちを遊ばせる人達が中には出てきた。それに対して『休校なのにどうなのよ!??』って意見がでてきたが、専門家チームが『公園はOK』という見解を出して落ち着いた。

公園は屋外で換気がいい。加えて人混みではない。少しは子供たち同士の接触もあるし、遊具を触ったりはするが、その段階の感染者数とかから考えてリスクは低いと考えたのだと僕は思う。

またもっとリスクが低いのがジョギング。感染症の専門医である岩田医師は、あの武漢においても『ジョギングはOK』といっていた。その発言はよく感染症を理解していない一般人から楽観論としてバッシングも受けたが、あの時点での武漢は道は閑散としていて、飛沫を浴びることもないし、ジョギングなので接触もない。極めて安全性が高いはず。

その一方で、フィリピンは公園も封鎖。外出もドンドンとNGにして家に閉じ込めていってしまっている。もちろん人の接触は減るほどリスクが低くなるが、ずっと家の中にいるとストレスが溜まる。免疫力は落ちるはずで、配給もまともにできないのに闇雲に外出を禁止すればATMでお金もおそろせないし食料は買えないし、その抑圧が長引けば、反発する人が増え、それに対して罰則で対応するとドンドン悪循環に陥る。

それを緩和するために、専門家は各バランガイの自治を尊重しつつもガイドラインをしっかりと示す必要があると思う。

ちなみに僕は食糧不足になりつつある集落の友人とゲートの外で待ち合わせをしてゲート越しに支援物資を渡していたのだが、それも密告によって中止させられた。

その一方でジョリビーなどは大忙しで調理スペースは閉鎖空間で人口密集地であり、しかもみんなが声を出す。食べ物は必要だが、対策がぜんぜんされていない。




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僕はそれなりに情に厚い方だとは思うが、それでも戦略を練る時は、情は分けて考える。危機対応っていうのは『命か経済を選ぶ』という単純なものではなく『どいう人の命を選ぶか、その人達を犠牲にしてでも、別の命を救うか』・・命も経済もいろいろが入り混じった複雑な選択なのだと思う。


僕はフィリピンに新コロ対策の専門家が人材不足なのだと思っている。それは単に途上国というだけではなく、フィリピンの場合は感染症といってもデング熱・マラリアといった蚊を媒介にするものが多く、他にも狂犬病とかで、インフルエンザは通年流行っているといっても数的にはとても少ない。なので新型コロナウイルスに対して詳しい人が少ないような気がする。

加えて専門家といっても、感染症の専門医と、データ分析をする専門はまた別だったりする。データ分析に関しては、より数学的な統計知識や、フェルミ推定的な能力が必要になる。加えて、それら専門家とは別に、経済の専門家も必要になる。封鎖を1ヶ月続けた場合にどれだけの人が失業し、どれだけの店が倒産し、犯罪や餓え、暴動などの可能性も検討しなければいけない。


またフィリピンにおいて問題なのは、政治家や官僚など意思決定に関わる人達のほとんどが庶民層の生活を分からない点だ。政府は支援金や配給を決定したが、とても遅いし量も少ない。その実情を分かっているとは思えない。

各社社会の1つの難しさは上の層と、下の層での理解が極めて薄い点。

中流以上は『スーパーマーケットに食料がたくさんあって良かった。物流も問題なさそう』って思っているが、それはマジョリティーである庶民が失業していて十分な食料を買うカネがないからだということを知らない。


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オピニオンとしては以上。

今日はG-CASHの登録がなんとか終わり、集落の友達に送金ができた。それによって彼は家族やご近所の食料を調達し、支援物資として届けることができた。彼らの写真や感謝の言葉が届くと僕も胸アツだったりする。

また別件で大家さん家族に頼んでいた別エリアの知人にも支援物資が届けれられた。こっちは子供が8人くらいる。フィリピンで庶民生活は大変だがそれがみんなまとめて失業だから人によっては新型コロナウイルス以上にCRISISだと思う。

 

新コロの生物兵器化の可能性

マニラでの軟禁生活はそれほど苦でもないですが、少し退屈です。それに加えて新コロの広がりとか各国の対応とか変化及びその予測が興味深いのでニワカの知識がついてきています。

さて今日は『新型コロナウイルスの生物兵器化』について考察してみたい。

今回は元ネタがハッキリしてて、藤井厳喜さんのこの動画です。

www.youtube.com

 

詳しくは動画を見てもらいたいのですが、要約すると中国共産党は新コロの被害にあったが、それを世界にばらまくことで中国発ってことを有耶無耶にしつつ、外国(とりわけアメリカ)の経済に打撃を与え、トランプの政治力を削ごうという意図があったのではないかという説です。

『陰謀論』には違いないのですが、それでも軍事戦略上は極めて合理的だと思ってしまった。加えてアメリカ。とりわけニューヨーク(NY)での感染爆発が他より早いのが気になります。

[参考リンク]アメリカでNYの感染者数がいかに突出しているかがわかる。
https://www.ft.com/coronavirus-latest


ここからは推測なので国をあえて特定せず、X国という仮の国家が意図的に新コロを生物兵器として使うとすればどうなるのか考えてみたい。

1:中国から近い国ならウイルスの入手が容易(遠ざかるほど困難)
2:若い人に感染させれば症状が軽くNYに持ち込むことが容易。
3:しかも工作員自身はウイルスにより重篤化するリスクは低い。
4:意図的ならスーパースプレッダーになることは容易。

 

以上、4点です。

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ではX国が感染を意図的に広げるなら、どんな効果があるのか?

◆A:フィリピンなどの途上国。封鎖などで経済的なダメージは深刻。まともな経済活動が止まり大幅な税収減。加えて国民の生活保障などで支出が増大。紙幣の増刷。それによるインフレ。対外債務の増加・・・・それらから考えるとお金を貸す側の国の言いなりにさせやすくなる。

◆B:日本。経済的な大ダメージ。政権の転覆。X国が狙うなら東京もしくはプラス大阪。あくまで仮想のテロリスト国家がターゲットにするならの話。そんな訳で狙われていた場合は東京はそれなりに危険。ただしこっちは集団免疫が先に実現してしまうかもしれない。


◆C:感染爆発を意図的におこすとすれば、株価は大暴落する。それが事前にわかっていたら、大儲けできることになる。考えただけで恐ろしい・・。

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藤井さんは意図的な感染拡大を『悪魔の選択』だと言っている。そして『その選択をしたのではないか』と考えているようだ。僕も断言はできないが戦略上は合理的だと思った。


旧コロはワクチンとして機能するか?

被害とか感情的な部分を切り分けて考えると、新型コロナウイルスの広がり方や各国の対策、あるいは専門家の意見や有識者(感染症の専門家ではないが頭の良い人達というイメージ)の分析、その違いが非常に興味深い。

正直、それ自体は『面白い』・・。面白いと書くと不謹慎だと言われかねないが分析する上で感情と論理は切り分けたほうがいいと思う。感情の部分では僕は住んでいる大家さん家族の体調を心配しているし、隣の集落の食糧不足やストレス具合を非常に心配して支援してる(今は自分自身が自宅軟禁だから出来ることが限られているが・・)


人の好き嫌いや、自分の考えと同じか違うかが分析に影響を与えるのは良くない。そういうのはバイアスとして強く出る。

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さて今回は風邪のウイルスとして知られるコロナウイルス(新型のCOVID19を新コロ。それと区別するために旧コロとする)が、今回どのていど新コロに対して有効なのかを考えてみたい。それが前半。後半はそれを前提として世界の状況を分析したい。

 

前半の結論(あくまで素人仮説ですから)をまず書く。

『(仮説)旧コロに罹患している人は新コロでの症状が出にくく、無症状で抗体を獲得しているケースが多いように思う』


▼ワクチンについて

ワクチンはほぼ無毒にして罹患させるようなもので、どちらも抗体ができる。抗体には強さがあり、ワクチンを複数回打つのはそのため。また抗体はだんだんと弱まる。弱まる前に2度目のワクチンを打つことで抗体の強さ(ウイルス抗体価というらしい)が跳ね上がる。

予防接種とワクチンの役割|ワクチン.net(ワクチンネット)



▼ワクチンは型によって違う。

日本では毎年インフルエンザウイルスのワクチンを打つ人達がいる。いいことだと思う。インフルには型があり、4種類の型を混合ワクチンという形で打つらしい。

インフルは変異がしやすいらしく、毎年違った型が流行ったりするらしく、その年に流行ったインフルとワクチンの型がマッチすれば効果が大きく発症しないが、仮に型が違った場合でも、摂取しなかった場合に比べれば軽症状ですむらしい。

全米で猛威をふるうインフルエンザが新型コロナウイルスより感染力が強く感染者数も多い理由|@DIME アットダイム



▼コロナウイルスの変異について

インフルに比べコロナウイルスは変異がしにくいらしい。加えてコロナウイルスは風邪の原因の1つとして割に知られた存在。だとすれば旧コロにかかったことのある人、特に去年に風邪になったばかりで新コロの抗体価が強い人は新コロに対してもそれなりに強いのでは??という推論はあってもいいと思う。

 

後半は『旧コロの抗体は新コロに半分有効(症状が弱い)』という前提で各国の状況を分析したい。あくまで前提にした仮説なのでご了承ください。

 

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◆中国と日本(及び東アジア)

これらの国は温帯で冬に風邪が流行する。新コロの罹患経験のある人も多いだろうし、その頻度も他の国々より多いように思う。なぜなら多くの風邪ウイルスが中国発であることを考えると、その周辺は様々なウイルスにさらされていると考えても不思議じゃないと思っている。

だとすればこのエリアの人達は新コロにもそれなりに強い傾向があると思う。

ただし中国の武漢のように、まだ存在が周知されていない状態で、集団感染が起こるような状況があったり、医療崩壊し、さらに次々に院内感染があった場合は被害が大きくなる。韓国の大邸も集団感染があった。

まだ寒いこともあって、それなりには感染拡大はするがヨーロッパに比べかなりマシ。それは新コロの影響で症状がでにくく、実は多くが新コロにも罹患し抗体を獲得し、集団感染の状態に近づいているのではないか・・・という気もする。ここは分からないが、新コロの抗体検査が早くできるようになればいいと思うし、今のうちにランダムで採血をしておいて、後で『3月末時点でどれだけ広がっていた』といったことの検証をしてみるのはいいと思う。もちろん医療リソースには限りがあるが、通常の病気で通院する人もいるだろうし、感染症の専門医でなくても採血は普通にする。


◆イタリア(ヨーロッパ)

東アジアに比べ『旧コロの分布は少ないのかも・・』って気がしてきた。これはあまり自信がない。日本とかと比べヨーロッパで新コロが猛威を振るっているのにはいくつかの説がある。

A:公衆衛生(トイレの後で手を洗うとか)
B:入浴習慣(日本人は毎日風呂に入る人が多い)
C:医療制度(特に日本は国民皆保険制度がある) 


さまざまな違いがあって、原因を旧コロの罹患率が少ないことだと結論をだすのは無理がある。だが、その可能性くらいは考えてもいいのかもしれない。


◆フィリピン(東南アジア)

コロナウイルスなど風邪のウイルスは暑さに弱いことが知られている。それは新コロについても言えることだろうと思う。ウイルスの耐暑性については以前に書いた。

フィリピンでどの程度 感染が広がるか? - フィリピン考察記

僕は暑い国ではウイルスが広まりにくいと考えているが、それでも旧コロの罹患経験という軸で考えると東南アジアでは低い。つまり新コロの被害が出やすいと思っている。トータルで『広がりやすい要素と、広がりにくい要素のどっちが強いか?』って話ではあるが、僕はヨーロッパ程は広がらないと思っている。

また同国においては医療体制も弱く現在の1ヶ月封鎖は一定支持するが、庶民の経済基盤も脆弱で、封鎖期間が長引くと、それはそれで大きな被害がでるのではと心配している。

そこで前回は、隔離するにしてもエリアでの隔離、とりわけ若者を隔離しては?(結局は老人をいかに守るかがカギ)といった話を抗体の話を軸にしてした。僕は現段階では抗体検査をウイルスの検査より注目している。

なぜなら、ウイルス検査で陰性(つまり罹患していない)人、より、抗体検査で陽性(抗体を持っている人)とりはけ抗体価の高い人の方が強いから。

『抗体検査』を戦略に取り入れられないか? - フィリピン考察記


今回は以上。

新型コロナウイルスの検査をしすぎてはいけないのでは??2

(前回の続きという意味で2を付けたが、本当のタイトルは『検査はあるていど増やしてもいいのではないか?』です)

約1ヶ月ほど前になる。僕はクルーズ船での報道やらで検査の精度が高くないと知り、医師らがクルーズ船の検査を試算しているのを元に自分でも計算してみて以下の記事を書いた。

manisen.hatenablog.com

それから3日ほどして、試算の前提になる特異度90%に疑義が出たのでそれを撤回した。

manisen.hatenablog.com

 

 

その後、Newspicksで流れてきたデータとかを見て『偽陽性の心配はほとんどない』っていう思いを強くして、特異度99%以上と思っていうイメージを持っていた。それからしばらく放置していたが、あらためて海外で検査が評価されている点などを考え、この問題を再考することにした。


まず調べていて、朝日新聞の記事をみつけた。抜粋→『感度は30~70%程度、特異度は99%以上と推定されています』とある。おそらく専門家も当初は具体的なことはあまり言えなかったが実際に検査をしていくことで推定ができ公言しやすい段階になったのだろうと思う(あくまで僕の憶測)

新型コロナ検査、どれくらい正確? 感度と特異度の意味:朝日新聞デジタル

では、それを元にすると検査はどのていどしていいのだろうか??


例えば、感度70%、特異度90%で有病率5%だった場合には陽性適中率が約27%になる。これは陽性とでた人の約3/4は本当は罹患していない。つまり偽陽性となってしまうことを意味する。だからこの『特異度90%』が前提なら大量の偽陽性を生み出してしまうからドライブスルー検査はダメなんじゃないか?ってことだった。

だがこれが感度70%、特異度99%で有病率5%だった場合には陽性適中率は約79%まで上がる。さらに特異度99.9%なら、陽性適中率は約97%まで上がる。おそらくは79~97%の間くらいなのだろう。国によっては2回の検査を基本にしているところがあるみたいで、おそらくそれで精度が上がるはず・・。

そう考えると僕は『それなりの検査が多くても今は良いんじゃないか?』って考え方にかわってきている。



日本が当初検査をあまりしなかったのには複数の理由があると思う。

1:検査体制が整っていなかった。検査リソースを武漢からの帰国者などに割くため。

2:検査の精度がまだあまり分かっていなかったから。偽陰性の問題もあり、罹患している人を安心させ野放しにしてしまうといった心配など。また日本は陽性が出た場合は特定感染症の法律において入院させなければいけないってこともあったから。感染者で症状の軽い人は自宅療養させるという方針自体は僕は支持しているが、あの法律がネックになったのだと僕は考えている。

今はどうだろう。1の検査体制はそれなりに充実してきてはいる。当初は医師が『この肺炎は何かおかしいぞ!』って思っても検査がしてもえなかったが、今はだいぶしてもらえるようになってきたようで、また新コロの肺炎の特徴もかなりわかってきたみたい。

2はどうだろう。上で書いたように特異度が高いことがわかればそれなりに検査はしてもいいと思う。また『陽性は即入院なんて法律は・・・法律の方が悪いので改正すべき』だと思う。


そんな訳で僕は上医師を再評価している。その部分においては。ただし彼の言うことは変なことも多い。まず陽性適中率を間違っていたり、陰謀論みたいなことを口にしたり、、推測は自由だがジャーナリストなら裏を取らないと報道してはいけないレベルなことだと思ったので、僕は『信ぴょう性に欠ける』と判断していた。また感染症の専門医もほとんど『日本はスクリーニングした上で検査すべき』って意見だったろうと思う。

最近は感染症専門医の発言にも少し変化がでてきているように思う。具体的な発言は忘れたから書かないが、上に書いたようなことが精度がわかってきたからかもしれない(あくまで憶測)


逆にまだ特異度90%って言っている医師もいるから、またそれはそれで少し遅いのかなって気がする。