フィリピン考察記

ほぼ文章だけのブログ

フィリピンにとって最悪のシナリオとは

前回は『フィリピンでどの程度 感染が広がるか?』 というテーマで書いた。

この記事を読む前にできれば先に読んでもらいたい。主にウイルスの耐暑性についての見解なのだが、ちなみに僕は高須克弥さんの動画をたまに見ていて高く評価している。専門家の意見をちゃんと収集していて論理的で分かりやすいから。

その彼がウイルスと暑さについても動画をあげている。

www.youtube.com



同感。ちなみに僕が書いたブログは3/12で彼の動画は3/17なので、彼の動画を見て僕が意見を変えた訳じゃないことは証明できていると思う。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


さて今回のテーマは『フィリピンにとって最悪のシナリオとは』です。

フィリピンの保健省(DOH)の人が3ヶ月で70000-75000件に増える可能性があることを言い出した。

 まぁ可能性自体はあるだろうと思う。ただこういうのは前提になる数字や増加率をどうするかで結果は変わる。できれば日本の専門家チームにも予想してもらいたいのだが、僕はもっと早く収束するとみてる。

予想はともかく、上のデータの出し方は国家の危機管理上あまり良くないと思う。

それは『最悪を予想するのは大事』だが、それだけを出すをパニックを起こしたりするからだ。できれば『楽観シナリオ、中間シナリオ、悲観シナリオ』といった感じに2つか3つ出す方がいい。そうやって悲観的な事態も覚悟しつつ備えるといったイメージ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


人によっては上の3ヶ月で7万人が最悪のシナリオだと考える人もいると思いますが、正直なところ、7万人の感染者数だったらたいした問題じゃないです。フィリピンの医療体制が脆弱で致死率が5%だとしても、3500人くらいしか死にません。"しか" って言ってしまうことに反感を持った人もいると思いますが、国家非常事態という観点で見れば3500人はそれほど多いものだとは考えていません(もちろん減らせるにこしたことはない)

例えばデング熱でも年1000人とか死んでいます。死因第一とされる心血管疾患では毎年17万人が死んでいると言われています。それは知られていないだけで国家レベルで毎年それだけの人間が死んでいます。

僕にとって最悪のシナリオはむしろ『封鎖の長期化シナリオ』です。

あくまで最悪のシナリオですのでそのつもりで読んで下さい。

フィリピン政府は新型コロナウイルスを封じ込めるために、メトロマニラを中心として大胆な封鎖を決断しました。僕は意見は違うとはいえ政府の方針は尊重してしたがっています(あくまで予想は予想ですよ)

ですが、感染が広がらないってことは、みんなが免疫を獲得しないことも意味します。1ヶ月で完全に封じ込めができるでしょうか??僕はそれなりに可能だと見ていますが、DOHのシナリオみたいにもしなるとすれば不可能ということになります。封鎖の延長がありえます。

仮にそこそこ封じ込めができても、封鎖解除した後に再拡大しないとも限りません。それでまた再封鎖とかしてしまうって決断を政府がしても不思議ではありません。

ポイントは感染拡大自体より、それを警戒することで封鎖が続くことがありえるということです。


それによってどうなるか。

ただでさえ経済は大打撃を受けています。これは株価が下がって時価総額が減ったという数字上の富の問題ではなく、実際にお店が閉店し、多くが失業し、GDPが大幅に下るという実態経済のダメージです。その封鎖が1ヶ月続いただけでも、失業者は困窮する訳でカネがないと食料も満足に買えない訳で、不満は高まります。治安の悪化や下手をすれば暴動も起こりえます。もしその封鎖が延長されたら更に深刻になるでしょう。

封鎖は『解除すれば元通り』といった簡単なものではないからです。しばらく尾を引きます。

なので僕にとって最悪のシナリオは経済悪化により情勢が不安定になることです。経済が悪化すれば新型コロナウルス以外の疾患で治療を受けられる人が減って病死が増えるでしょうし、自殺や餓死や殺人も増えます。どのていどかはわかりませんが、フィリピンに暗い影を落とすでしょう。

そこまでは悪化しないと予想はしていますが・・・。

僕としてはウイルスのことで頭がいっぱいになっていて世界が近視眼的になっていると思っています。また注目している国の1つにイギリスがあります。学校の休校とかをせずイベント自粛とかもせず感染を覚悟し免疫を獲得する道を選んだ。これがどっちに転ぶかはわかりませんが、僕としてはその戦略はフィリピンにこそ向いていると思っています。経済が人々に与えるダメージが深刻なこと、平均年齢が若いこと、暑い国であることなどからです。

あくまで僕の私見です。

いまはいろんな考えの人がいます。楽観的な意見の人は悲観的な意見の人に反感も持ちがち、逆もしかりです。ですが、僕らの意見によってウイルスの拡大に影響を与える訳でも政府が動くわけでもありません。それぞれが危機に備えつつ。意見については出来るだけ寛容であって欲しいと思います。

以上。