KOYA(マニラで子供らと遊ぶ)

庶民エリアにコミュニティスペースを作ってみた。

消火器を設置する活動

以前の僕は活動的で起業したりシェアハウスをしたり自ら動いていた。だが体調を崩したのがキッカケで「頑張りができなくなった」・・・体力的なものもあるし精神的なものもある。

でもやりたいことはいろいろある。その中でいかに「手間をかけずに楽しくやるか?」を考え、Little Japanのような交流会を続けてきた。「集まってみんなで楽しく話をする」という至ってシンプルな集まり。

今回はちょっとその余剰資金を使って「新しい活動」を試してみようと思っている。


それは「集落に消火器を設置する」というもの。

フィリピンには様々な課題がある。ゴミ問題や健康もあるが、貧困はよく取り上げられるテーマ。貧困にも様々なアプローチがある。教育系のアプローチや仕事を作ったり、あるいは災害の時に支援する・・・それはそれで尊い活動だと思う。

僕の住むビレッジは中流以上の層が住む日本でいえば団地みたいなところで、ゲートには24時間警備員がいるようなところ。その隣には小さな家が密集している庶民層のエリアがある。僕はそこの集落と表現している。

集落に友達もいるし子供達と遊んだりもしてるので週2、3回は行く。内部は迷路のように入り組んでいて密集した小さな家に大人数の家族が住んでいて人口密度が高い。僕はコミュニティとしては好きなエリアなのだが、こういうエリアは火災に非常に弱い。

1:人口が多く火種をつくる可能性が高い。
2:炭での調理やタバコのポイ捨てなどが多い。
3:家が隣接してるので火災が燃え移りやすい。
4:路地が狭く消防車などが入れない。

といった具合。良い面は人が多いので発見は比較的早いのだが・・・。


そんな集落で4年ほど前に火災があった約200世帯が家を失ったようだ。僕の友達も家を失い避難所生活をしいられていた。まぁこの部分については今回のテーマではないので省くけど、いいたいのは「貧困の要因」として災害は外せないって思ってる。

そして現在はかなり復興してきてるが問題がある。それは

「消火器がない」ということ。政治家は名前や写真をデカデカとのせたテントを設置して支援物資を配ったり、同じく名前をのせたバスケットコートを作ったりはするが、そもそもの防災意識は低い。それどころか隣に新しい街ができることもあってか大通りに面している通路の大半を塞いでしまった・・・。


僕はこういうところに消火器を設置する活動はありなんじゃないかって思ってて、交流会の仲間に声をかけたので来週あたりに試しにしてみようと思ってる。



冒頭に言ったように僕は面倒なことが苦手。そういう僕にはこの手の活動は合理的だと思っている。

1:大きな組織にする必要がない。
 基本的には建物もいらないし、お金も消火器代以外にあまりかからない。

2:継続的な手間がかからない。
 消火器は保証的には3年とか5年だが推定10年は保つと思う。

3:活動が目に見えて広がる(かも)
 興味を持ってくれた子がいてその子しだいでは活動を広げることができるかもしれない。そして設置個数が広がるほどに安全性が高まるエリアが広がる。大きな希望としてはマニラ全体やフィリピンの主要な集落すべてに設置することもゴールとしてイメージしやすい。

僕はこういう活動をするとして、クラウドファンディングなどで寄付を集めるのではなく、支援者が自ら消火器を買って「この場所の消火器は自分で設置した」というのが主になる方がベターだと考えている。お金を預かると会計業務とかでてくるし、そういうのをしてくれる人がいればいいけど、常に使い込みとかそれを疑われることとか考えないといけないのが面倒。

またそれなりのお金を扱うと法的な組織にしないといけないくなりそうで面倒。できれば今の状態で声かけだけして、みんなが集まってするという方が合理的。

このモデルはゴミ箱の設置ということでゴミ問題へのアプローチにも応用できそうな気はするが、まずは試しに消火器を設置してみて、当面は1つの集落をコンプリートできるように仲間がでてくるのを待とうと思う。割に受け身で自らガツガツする情熱は僕にはない。

ただ戦略を練って反応してくれる人とうまく協力して、消火器が活用されどこかでボヤ騒ぎがあった時に、密かにほくそ笑むことができれば面白いと思う。

大災害で活躍するヒーローより、地味にそれを防ぐ仕組みの方が僕好み。