KOYA(マニラで子供らと遊ぶ)

庶民エリアにコミュニティスペースを作ってみた。

(第11話) 腎臓病に食事制限はどのていど必要か?

腎臓病についてボチボチと勉強しています。

いま関心があるのは『腎臓病と漢方薬(A)』や『免疫の仕組みおよびBスポット療法(B)』です。また腎臓病で大切とされる『食事療法』ですが腎臓を労ること自体は必要だと思うのですが、腎臓を傷付けている原因を取り除くことが(出来ればだけど)より大切だと思っています。

例えば痛風腎なら尿酸値が高く腎臓に尿酸の結晶ができる状況らしいので、尿酸値を下げる事で改善されるかもしれないし、IgA腎症なら免疫が暴走しないように扁桃や上咽頭が炎症を起こさないように『風邪の予防』なども大切と聞く。

(A)については体質改善をして免疫機能を正常化させる可能性もあるのかな??といったイメージ。(B)については上咽頭などの炎症している部分を塩化亜鉛で焼いてしまことで炎症を抑えるイメージ。これらは今後ジックリと調べていきたい。



さて本題。腎臓病といえば『タンパク質制限』と『塩分制限』それと人によってはカリウムやリンを制限する必要があると聞く。

だが、どういう症状の人がどれくらい制限したらいいのか、、いまいち分からない。医師や栄養士も『腎臓病の負担になるから』という位で『因果関係をどこまで分かっているか?』・・・実は疑問に思っている。僕も現時点で『それらを制限した方が良い』という事には同意なのだが4つ疑問がある。


1:タンパク質の制限の必要性の疑問

タンパク質や塩分がどれくらい腎臓に負担をかけるのか『負担係数』みたいな話を聞いたことがない。またタンパク尿については腎臓が傷んでいると糸球体などに穴が開きそこからタンパク質(分子が大きい)が漏れる。と聞く。

それならばタンパク質が尿に出てくるのは『結果』であって、タンパク質がどのくらい穴をあける事に関与しているのかイマイチ因果関係がわからない。それこそ入るタンパク質を減らすから出てくるタンパク質が減っているだけにすぎないならタンパク質制限する意味があまりないので、『因果関係がどの程度あるのか』の研究が進んでくれることを望む。

またタンパク質は体内でも作られていることが知られている。


2:腎臓の壊れ方のタイプの疑問。

腎臓を濾過器にみたてて想像すると、大きな穴が空いて濾過したいモノが流れでてしまうという破損のしかた(Aタイプ)、細かなモノが入って目詰まりしてしまうというタイプの破損(Bタイプ)があるように思う。

おそらくAタイプの破損ではタンパクが尿に流れ出てくる。Bタイプの破損があると、尿自体の量が減ってしまうのだろうと思う。

で、塩分やカリウムあるいは化学物質などの毒素などはAタイプBタイプどちらに関わっているのだろう??という疑問。


3:塩分制限がどういう人に有効なのかの疑問。

腎臓病になれば初期の段階から『塩分制限をした方が良い』と言われる。ただ塩分は血圧を上げない為という要素もあり、高血圧でない場合はそれほど制限する必要はないのでは??という疑問。

なぜそう思ったかというと腎臓内科には様々なタイプの腎臓病患者が来る。それらをまとめて塩分制限が有効だったというデータはあるのだろうが、高血圧とそうでない人で分けた有効性を調べたデータが乏しいように思う。

1つの病院での患者数がたかだか知れている。そういった患者のデータをネット上で共有し(匿名)蓄積することでコンピューターでより正確に分析できるようになるのではないかとも思っている。できれば健康診断のデータを蓄積していけばクレアチニンがこの位の数値で他に◯◯に異常がある人は高い確率で3年後に△を発症するとか傾向が分かるはず・・。


4:タンパク質を量と回数のデータについての疑問。

タンパク質を制限する場合は『1日あたり60g未満』といった制限のしかたをする。ただ朝食と昼食を抜いて夕食でドカッと食べた時と、1日5回くらいに分けけて食べた時でどう影響するのかを研究したデータを僕は見たことがない。またそれについて話しあわれたというのを聞いたことがない。

濾過器で考えれば1度に大量に濾過するよりは、少しずつユックリと濾過した方がたくさん濾過できるし、濾過器への負担が少ない。もちろん腎臓自体を休ませる時間も必要なのだろうが、休憩時間は除いて、考えるとこの以下の可能性はある。


A:タンパク質を20gずつ1日3回に分けて摂取する。トータル60g
B:タンパク質を14gずつ1日5回に分けて摂取する。トータル70g

上の理屈でいうと、AよりBの方が腎臓への負担は少ないという可能性がある。これに取り組んでくれる研究者(や医師)が出てきて欲しい。初期の腎臓病患者はそれほど大変ではないが中期以降の患者はより厳しいタンパク制限が必要となるので、もしBの方が良いなら少し明るいニュースになると思う。

医者や研究者は常に今の常識を疑って欲しい。おそらく腎臓病の研究においては治療薬を開発するインセンティブはあるが、どういう食べ方をすれば負担が減るのかの研究にはインセンティブが働きにくい。ただ患者のQOLを高める上でも基礎研究という意味でも大事な視点なのじゃないかな??って個人的には思っています。